概要
原題:The Cabining製作:2014年アメリカ
発売;チャンスイン
監督:スティーブ・コペラ
出演:マイク・コペラ/ボー・キースター/アンジェラ・レルシオ/メリッサ・マルス/ルース・レインズ
トッドとブルースは、ホラー映画の脚本家を目指していたが出来上がる作品は小学生レベルの駄作ばかり。行き詰まりを感じた2人は、アーティストが集まる山小屋へ泊りに行くことに。しかし、彼らが到着するとすぐに他のアーティストが次々と殺害されていってしまう。彼らはこのホラー映画的状況を脚本に活かそうとするが…
予告編
感想
小学生レベルのゴミみたいな脚本しか書けないことに悩む脚本家コンビが、現実に起こった殺人事件に巻き込まれながらもそれにインスピレーションを得て中学生レベルのカスみたいな脚本をモノにするという笑えない笑い話。脚本家ネタなので、当然のように劇中劇を仕込んでどんでん返しをキメてくるんだろうなと思ったら想像以上にポンコツなちゃぶ台返しを見せられて唖然としました。いや、チャンスイン配給の超低予算(自主製作?)映画だから予定調和かもしれませんが。それにしても冒頭の脚本談義は挑戦的です。トッド達の書いた脚本が「雑すぎる」「ストーリーがゴミ」「もっと頭を使って」「こんなの誰も観ない」「展開があり得ない」「現実味がない」などとダメ出しを食らいまくるのですが、聞けば聞くほどこの罵詈雑言ってこの映画にもそっくりそのまま当てはまっちゃうんじゃないのか?大丈夫か?と心配になってくるのです。でも自分でこれだけ言うんだから、多分大丈夫だよな…と思ったら、案の定というか想像以上に全部当てはまってました。これは何と最悪な前フリ。これさえなけりゃ私もそれほどボロカス言う気はありませんでしたよ。
「雑すぎる」
…本作は驚くべきことに殺人犯の動機も手口も何もかもウヤムヤのまま終わってくれます。それどころか被害者は事故だったのか殺人だったのかも曖昧な奴ばっかり。雑ってレベルじゃねえぞ!
「ストーリーがゴミ」
…脚本家が山小屋に行ったら事故や殺人事件が!よしこれを利用してやるぞ!…というストーリーラインは良いとしても、犯人があんなんではまさにゴミとしか言いようがない。トッドくんの助けになろうとして本当に事件を起こしてみちゃいました、てなサイコ野郎にでもしておけばまだ良かったのに。
「もっと頭を使って」
…この映画の脚本家は途中から現実と脚本をすり替える部分に頭を使いすぎて他のことには一切気が回らなくなってしまった感じがします。しかもそのすり替えが全然効果的じゃないという悲惨さ。
「こんなの誰も観ない」
…なんでこれソフト化されたんでしょうか。動画配信のみで充分だと思うんですが。ただ、エンドロール後の映像を見るとどうもこれ日本人向けに作ってる節があるんですよね。私のような人種がホラーコーナーにあるものなら何でもホイホイ借りてしまうのがいけないのか? そういう日本人が実は多いのか?
「展開があり得ない」「現実味がない」
…それが分かってるならもうちょっと何とかしてくださいよ。というか、分かったうえでこんな筋書きにしたんなら相当視聴者をバカにしていると思うんですがね。
結果的にトッド君は傑作をモノにしたっていう話なんですが、これで傑作なら最初にボロクソ言われてた脚本は一体どんだけ酷かったんですかね。逆にそっちを映画化した方が面白かったんではないか。ポロニア的な意味で。
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