概要
原題:Proigrannoe mesto製作:2018年ロシア
発売:プルーク
監督:ナージャ・ミハルコワ
出演:アンナ・ミハルコワ/アレクセイ・ダイキン/イリーナ・マルティネンコ/アレクセイ・マルティノフ/ニキータ・エレネフ
ロシアのどこかに、特定の座席で映画を観ると死んでしまう映画館があるという。それはいじめられっ子のロマがお遊びで語っただけのよくある都市伝説のはずだった。しかし、授業をさぼって映画館へ行った若者グループのうち2人が謎の死を遂げる。都市伝説が本当なのではないかと疑ったカーチャは自らその座席に座ってみるが…
予告編
感想
なんじゃこりゃあ、としか言いようがないロシア産の怪珍作ホラーサスペンス。
前半から中盤はやたら展開が遅くてちょっと居眠りしてしまったんですが、クライマックスからラストの流れは支離滅裂すぎて開いた口が塞がりませんでした。
それとも、私がロシア映画の文法を理解できてないだけなんでしょうか?
ロシアのとある映画館に呪われた座席があり、偶然そこに座った高校生が死んでいく。
序盤の楽しい高校生活シーンが長すぎるのは置いといて、この設定は悪くないと思うんですよ。私も劇場でホラー映画を鑑賞していると、アメリカの映画館であった銃乱射事件を思い出したり、後ろから喉笛をカッ切られるのではないかと無性に不安になったりしますからね。映画館に潜むオカルチックな危険というのはありがちだけどホラー映画の題材としては入り込みやすくて良いんです。
しかしまず問題なのは、別にその座席で死ぬってわけでもないことです。ジャケではポップコーンの上に首が載ってますが、そんな楽し気なシーンは一切無い。学校からの帰り道に一瞬でやられるだけです。風情も予兆もないし別にオカルチックな死に様でもなく、何者かからの物理攻撃で死亡。どう見ても人間の犯行です。
で、警察は同級生を疑って捜査を開始。
彼氏を失くしたカーチャという女の子は呪われた座席の謎と解くべく自ら座ってみるわけですが。
(以下ネタバレ)
犯人は捜査担当の警官だったという実に興醒めな真相。
その席は死んだカーチャンの席だから、座ったヤツは問答無用で殺してるんですってよ。
サイコ野郎とはいえ、そんなしょうもない動機アリか?
毎日毎日見張ってるのかい?
そんなにヒマな警官がいるものですかね。
で、そのヒマな警官はフェンシング少女の一撃で即死。フェンシングの剣ってあんなに殺傷力高いのか~といたく感心しました。護身術を習うならフェンシングが良さそうですね。
まあフェンシングのことはどうでもよくて。そこにもう一人の捜査担当の婦警が駆けつけるんですが、なぜかその婦警さんはそこで急に産気づきます。本当になぜそのタイミングなのか全く分からないんですが。つーか、ただ肥満なだけの中年女性警官だと思ってたので二重に驚きました。50代くらいの人だと思って観てたんだけど。妊婦だったとは…。
そもそも高齢出産直前の妊婦がなにゆえ殺人事件の捜査に当たっているのかも全く理解できんのですが。尋問とか張り込みとかしてましたよね。それは厳しすぎないか。産休取らせるか、せめて事務方に回してやれよと。ロシアの警察はそこまで人手不足だということか?
で、犯人との戦いで血まみれになっているカーチャたちがその婦警さんを車で連れて行くことに。なぜ救急車を呼ばない? 怪我してる高校生の運転で大丈夫か? ロシアには救急車が無いのか?
と思ったら、婦警さんは車の中で出産してしまいます。元気な赤ちゃんの泣き声。
しかし、カーチャたちは車の外に出て絶望している様子。
これは婦警さんがお亡くなりになってしまったということかな。
だから救急車を呼べと言ったのに…
…しかし、本当にこの出産のくだりに何の意味があったのかまるで分からなくて困惑。普通に犯人を倒したところでエンディングにすれば良かったのでは…?
誰か分かる人がいたら教えてください。
コメント
コメントありがとうございます。
犯人像はアレでしたが、そんなにふざけてる雰囲気の映画でもないので
あの出産にも何か意味が込められているような気はするんですけどね。