概要
原題:Contagion製作:2011年アメリカ
発売:ワーナー・ホーム・ビデオ
監督:スティーブン・ソダーバーグ
出演:マット・デイモン/ジュード・ロウ/ローレンス・フィッシュバーン/マリオン・コティヤール/ケイト・ウィンスレット
ある日突然、謎のウイルス感染症が発生。瞬く間に世界中に広まってしまう。CDCやWHOが対応に追われる中、とある過激派ブロガーが恐怖を煽り始め、人々はパニックを起こし、社会が崩壊していく。
予告編
感想
コウモリ由来の新型ウイルスMEV-1が香港から世界中に広まり大パニック。
2011年製作の映画ですが、現在進行中の新型コロナウイルスパンデミックを予言したかのような先見性あふれる内容だということで今更ながら私も鑑賞してみました。
いや~…予知としか思えないほど現実そのまんまですね。
この映画で起こったことはほぼ全て現実でも発生していると言っても過言ではない。だから2020年の今となっては内容を説明する必要すらない。
もし本作を2011年当時に鑑賞していても「こんなこと起こるわけないよな」と思ったでしょう。あり得ないことだからこそ、こうやって淡々とドキュメンタリーチックに描いてもエンタメとして成立しているんだな、と感じただろうと思います。
しかし、あり得ないどころか今まさに同じような脅威のウイルスで世界が崩壊しかかっている最中に観てしまうと、これはもう恐怖しかない。本作がいかにリアリティを重視し、綿密にシミュレーションして作られたのかが2020年の今だから分かりすぎてしまう。なんせこれが9年も前に公開されていたにも関わらず、大衆は危惧された通りの愚かな行いをそのままやらかしてしまっているのですから。
特に「レンギョウ」なる漢方が効く!というデマが出回り、販売店に行列する人々のシーンが印象深い。現実ではアオサが一時そんな感じでしたね。まああれはデマかどうかもよく分からんし奪い合いにまではなりませんでしたが、他の国でも似たようなことは起こっているでしょう。
そういや自由の国トランプランドでは銃器販売店に人が殺到したとのことですが、この映画の影響も少しはあるのかもしれませんね。平和ボケした国は真っ先に尻を拭くことを心配しますが、あちらではまず強盗との戦闘に備える必要があるのでしょう。お魚券はともかく、この点は不自由の国ジャップランドでまだ良かった。
大衆大衆と言うものの「自分は愚かな大衆ではない」と考えていいものかどうか?
いかにも大衆はデマや陰謀論の拡散、生活用品の買い占めに走っているようですが、多分個人個人にはそんな意識はないような気がします。「普段よりちょっと多く買う」というだけでも、全員が揃って実行すればそれは買い占め行為と化してしまう。サバ缶をいつもより気持ち多めに備蓄している私も買い占め野郎なのかもしれないんです。それに、真偽不明の情報を広めるなどよく考えれば普段からやっているのではないか。WHOがプー近平の犬なのは間違いないけど。
それより気になるのは、現実もこの映画と同じような結末を迎えてくれるのかってことです。何千万人も命を落とすようなことになるのかどうか。無事にワクチンが作られるのかどうか。そういや製薬会社の株価は爆上げだとも言ってましたね。私もこの映画を先に観ておけばギリアド・サイエンシズやモデルナの株を買っておくことも出来ただろうに、惜しいことをした。いや、現状の含み損から目を逸らすわけにはいきませんね。自民党の先生方には早いとこお食事券なり肩たたき券なりバラ撒いてもらわないと…。
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