「デイ・アフター・トゥモロー」のパチモンに騙されている人が多すぎる件について
レンタルDVD業界に巣食う悪魔崇拝集団と言えばアルバトロス系列(ニューセレクト、プライムウェーブなど)。
ジャケット詐欺で有名なメーカーといえばやっぱりアルバトロス系列。
…と、太古から語り継がれているくらい要注意配給会社としてその悪名を轟かせているアルバトロス。もはや彼らの作る邦題、ジャケ、予告、宣伝、何一つ真に受けていいものはありません。そんなこと映画ファンならば幼稚園児でも知っている、あまりにも基礎的な知識でしょう。
いや、アルバトロスが云々とかそれ以前に
「邦題に西暦年がついてる映画は核地雷」
こんな基礎の基礎すら知らずにレンタル屋へ足を踏み入れるなどあり得ない。
例えるなら行者ニンニクとイヌサフランの違いも把握せずに山菜取りをしているようなものです。
そう思っていたのですが、当ブログで「デイ・アフター・トゥモロー2020」の記事がやけに安定してアクセス数上位に居座っているため、世間ではそんなにあの腐れパチモンが大人気なのか?と気になってアマゾンレビューやフィルマークスを読んでみたら驚きました。
なんと「デイ・アフター・トゥモロー2020」が本家「デイ・アフター・トゥモロー」の正当な続編だと思ってるお客様が相当数いらっしゃるようではありませんか。
100歩譲ってあれを正当な続編だと思い込んで借りたとしても、中身を見ればパチモンだと一発で分かるはずですが、そうでない人もチラホラいる様子。この映画リテラシーの低さには危機感を覚えざるを得ない。
もしや、日本が誇る悪徳配給会社の十八番である「全く無名の低予算映画をさも有名作の続編であるかのように擬態して釣る」という伝統的漁法を全く理解していない初心い人が大勢いるのではないか。
世に出ている99%の映画は箸にも棒にも掛からない低予算映画で、メディアに露出して話題になっているのはほんの一握りの大作・秀作だけなのだという事実を知らない人がいるのではないか。そんな気がしてきました。
しかし、本家の「デイ・アフター・トゥモロー」と言えば2004年公開の作品。それなりに時間が経っています。なので当然、パチモンも「2020」が初めてというわけではなく他にも
「デイ・アフター・トゥモロー2017」
「デイ・アフター・トゥモロー2018」
の2作品が存在します。
ちなみに2019はなぜか飛ばされました。
「アルマゲドン」のパチモンがあれだけ大量生産されたことを思えばたった3つしかないのもおかしいかなと思いますが、少ない方がかえって騙されやすいのかもしれませんね。それにしてもアマゾンレビューなどを見る限り、「2017」でも「2018」でも本家と勘違いして借りてしまった人が他のパチモンに比べても異常に多い。
「初代は良かったのに」
「前のシリーズより落ちた」
なんてコメントすらある。「デイ・アフター・トゥモロー」は完全なる単発映画なので初代も前シリーズもくそもないんですが。
これは一体どういうことなのか?
やはり、それだけ「デイ・アフター・トゥモロー」の正当な続編が待ち望まれているという証拠ではないでしょうか。そもそもローランド・エメリッヒと言えばドイツ人でありながらいかにもアメリカ人好みの大味なディザスター、SFアクション超大作を撮ってくれる素晴らしい監督でした。しかしディザスターパニックに関しては「2012」でやれることをやりつくしてしまったためか、その後は「ホワイトハウス・ダウン」のようなストレートなアクションを撮ってみたり、「インデペンデンス・デイ リサージェンス」という信じがたいゴミを生み出してしまったりと著しく迷走中です。
そろそろエメリッヒにはディザスターパニックへの回帰が必要なのでは…そう思っている映画ファンが大勢いるということでしょう。そこに付け込むアルバトロス(プライムウェーブ)の嗅覚はさすがと言う他ない。
レンタルDVD屋とは我々映画ファンと配給会社との戦いの場、つまりやるかやられるかの戦場である。という心構えでもって真剣に品定めに臨んで頂きたいのです。戦場でぼんやり口を開けていても入ってくるのは食い物ではなく、手榴弾や動物の糞なんです。それさえ判っていれば、アルバトロスのパチモンに激怒することもなくなるでしょう。
…まあ、よく考えると騙される人がいなくなったら今度はパチモン自体がなくなってしまい、アルバトロスも存続の危機に陥りかねないわけで、そうなるとクソ映画マニア的には非常に寂しくなってしまいます。
なので、このブログを訪れた人には「デイ・アフター・トゥモロー2020」のようなパチモンをただ避けるのではなく、分かっていてもあえてレジに持っていけるようなマニアに成長してもらえたらいいな…と、思います。
コメント
これを楽しめたなら、クソ映画マニアの素質ありですよ!