概要
原題:Nekrotronic製作:2018年オーストラリア
発売:カルチュア・パブリッシャーズ
監督:キア・ローチ=ターナー
出演:ベン・オトゥール/モニカ・ベルッチ/キャロライン・フォード/デヴィッド・ウェンハム
下水処理の仕事をしているハワードとランギは、上司に怒られたり汚物の噴射を浴びたりと冴えない日々を送っていた。ある時、ランギのスマホに悪霊を収集するゲームアプリが入ってくる。だが、それは悪魔が運営する悪魔的ゲームアプリであった。サイバー空間の悪魔と人知れず戦ってきた”ネクロマンサー”の仲間になったハワードたちは、悪魔の親玉である母親フィネガンに戦いを挑む。
予告編
感想
いかにも「俺たちの好きなものを詰め込めるだけ詰め込んでやったぜ!!」感溢れるエネルギッシュなSFホラーアクションコメディ。良くも悪くもすごくオタクくさいです。しかしこの監督と趣味が合う人ほど楽しめるのではないでしょうか。これだけ盛りだくさんでありながら尺を100分以内に収めてあるのは本当に素晴らしいですね。
ポケモンGOのようにスマホに映った悪霊をゲットするスマホアプリを通じて人間の魂を集める悪魔の企業。それに対抗するネクロマンサーたち。影響の大きい元ネタは「マトリックス」「ゴーストバスターズ」と「ニューロマンサー」のようですが、後者を見た事が無い私は「デビルサマナー ソウルハッカーズ」というゲームを連想してしまいました。敵ボスの名前も「フィネガン」ですしね。まあ「ニューロマンサー」はサイバーパンクの始祖なので色んな作品に通じているんでしょうけども。
箱に捕らえた悪魔を3Dプリンターで実体化、も悪魔召喚っぽい雰囲気。使役するのではなく単に倒すためだけに実体化させるってのは本作ならではのまどろっこしさかな。
けど、主人公ハワードの見た目はなぜか完全に「アイアンマン」なんですよね。一見冴えない下水処理員だが実は両親が伝説的なネクロマンサーであり、本人にも秘めた才能があったのだ…っていうのはマトリックスというかジャンプ漫画的な感じ。まあハワードは少年どころかオッサンっぽいんですけどね。ヒゲのせいで年齢がよく分からんが実は若いのかな。オッサンでも実は秘めた才能が目覚めることはあるのか? オッサンでもまだそんな夢を見てていいもんなのか?
と言ってもハワードがそんな胸のすくような大活躍を見せるという展開でもなくて、ベテランネクロマンサー姉妹と一緒に要領悪くドタバタしていた印象。力の加減が分からなくて頭を爆裂させてしまったシーンが一番笑えましたね。ジャンルごった煮ですが、コメディ要素が一番強く出てます。
正直設定が盛られすぎて乱雑な面もありついていけなかった部分もあったのですが、観客を笑わそうという情熱も惜しみなく注がれているのでさほど問題なく楽しめました。
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