「ロイヤルネイビー 米軍最強兵器を破壊せよ!」 感想 米軍も驚愕の駄珍作

概要

原題:Stalked
製作:2019年イギリス
発売:AMGエンタテイメント
監督・製作・脚本:ジャスティン・エドガー
出演:レベッカ・ロジャース/ナタリー・バスクーム/バネッサ・ドナヴァン/ローレンス・サンダース/イアン・シャープ

元軍人のエマは、子供の薬を買いに出たところを何者かに拉致されてしまう。目を覚ますと寂れた工場の中にいた。戸惑うエマを目に見えない何者かが襲ってくる。なんとそれは、米軍最強兵器「量子ステルス・スーツ」を着込んだ変態サイコ野郎であった…

予告編




感想


ゴーストホーム・アローン」ほどではないけど、レンタル版のジャケ詐欺っぷりがスゲエ…どこまで開き直ればあんなジャケットを捏造出来るんでしょうか。通報したら普通に虚偽誇大広告で立件できそう。セル版は普通なんですけどね。買う奴がいるとも思えんが。



ちょい派手目なB級アクションを想像して借りた人の精神を完膚なきまでに粉砕する、米軍最強兵器の名に恥じないギガトン級のクソ映画でした。

本作は非常にシンプルな内容で、拉致されて工場に閉じ込められた元軍人のエマが米軍最強兵器と戦いを繰り広げる…というだけの話。
が、その米軍最強兵器が問題です。

なんとそれは「量子ステルス・スーツ」というもので、それを着込めば完全に姿を消すことが出来るという。まさに米軍最強。プレデターの光学迷彩のような、ゆらめく影すら一切映りません。本当に完全に姿を消すことが出来る、夢の兵器なのです。しかもナイフとかバーナーとか手に持ってる武器も消えます。一体どういう仕掛けなんだ…


「完璧に見えない敵」…ということで、つまりエマさんは完全なる虚空を相手にパントマイム的格闘アクションを繰り広げることになります。まさかこのアイデアを実行に移す奴がいるとは思わなんだ。

確かにこれはカネがかからないし、下手な特撮やCGに頼る必要もない。
何たる省エネ精神。

これを思いついた時、監督は「俺って天才なんじゃねえ!?」と鼻息を荒くしたことでしょう。
それは否定できない。
確かに天才の所業と言わざるを得ない。
ただし、クソ映画の天才だがな!


…しかしこの量子ステルス・スーツ、どういうわけかカメラにはバッチリ映ってしまうという致命的欠陥がありました。スマホのカメラを通せば、そこにはただの変態サイコ野郎の姿が!

量子ステルス・スーツのPR映像ではめちゃくちゃこれ見よがしに星条旗がはためいてましたが、これには米軍も大爆笑ではないでしょうか。

で、エマはその量子ステルス・スーツを着て、監視ドローンの目を掻い潜って脱出します。おい、カメラには映るんじゃなかったのか? とすごく突っ込みたい。

あと、こんな素晴らしいスーツを手に入れておいてやることが女性をヒット&アウェイでチクチクいたぶるだけって…一体どんな変態サイコ野郎なの。もうちょっとましな使い道がいくらでもあるだろ。

見れば見るほど、これがソフト化されて流通していることに戦慄を禁じ得ないスーパーポンコツ映画でした。これだったら「4ルーザーズ」とか「コマンドーシャーク」をソフト化してあげた方が明らかに有意義だと思うんですよ。配給会社の基準が謎すぎる…


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