概要
原題:It Watches製作:2016年アメリカ
発売:配信のみ
監督:デイヴ・パーカー
出演:アイヴァン・ジューロビッチ, リック・アーウィン, サニー・ファン・ヘーテレン
LAのとある一軒家に、友人の代理で留守番することになったアンドレ。彼は交通事故の後遺症で記憶が曖昧だった。恋人のレイチェルを呼んで楽しく留守番しようとするが、近くで囚人が逃亡する騒ぎが起き、レイチェルは消え、アンドレは不穏な幻覚に苛まれていく…
予告編
感想
今、「マインドフルネス」というものがビジネスパーソンの間で流行しています。これは「今この瞬間」に意識を集中することにより余計な不安や雑念を消し去ることなんですが、なかなか実践するのは難しい。目を閉じて瞑想しようとしても、無に耐えきれずどうしてもすぐに余計なことを考えてしまう。
そこで私は「ひどく退屈なZ級映画にあえて意識を全力集中する」という、新たなマインドフルネス実践法を思いつきました。ボンヤリとZ級映画を眺めていても単に退屈でストレスが溜まるムダな時間でしかありませんが、不安や雑念を消し去るための瞑想タイムだと思えば少しは意義を見出せるでしょう。
さて、そこで出てくるのがアマゾンプライムに無尽蔵に湧き出てくる謎のZ級ホラー軍団です。プライム会員ならばこれを利用しない手はありません。ヒューマンドラマ系やサスペンス系であれば「ワイルドウルフ」だの「4ルーザーズ」だの「エマージェンシー」だのたまには当たりが出ることもありますが、ホラー系は今のところマジで産業廃棄物しかない。
本作もそんなアマプラZ級ホラー集団の最先端を行く超絶有害産業廃棄物でした。
いや、もしかしたらサスペンスホラーと言った方がいいのかもしれませんが。
友人の代理でLAの一軒家で留守番をすることになったアンドレ。
しかし付近で囚人が逃げ出し、怪奇現象が起き始める。
っていう話なんですが、とてつもなく立派な割れアゴをお持ちのアンドレくんが一人でビビリながら一軒家の中をウロウロ徘徊するだけの退屈極まりない絵面が延々と垂れ流されます。カネがかかってないにもほどがある映像の羅列。一応、時たま大きな音で脅かしてきたりしますが、私としては「なんて見事なケツアゴなんだろう…」ぐらいの感想しか持てませんでした。
Z級映画式マインドフルネス瞑想だと考えてもかなりつらい1時間19分ですが、アマゾン様の紹介文によるとラストで衝撃のどんでん返しがあるとのこと。多少期待してなくもなかったんですが、結局はケツアゴくんの中に邪悪な人格が潜んでいましたっていう限りなくどうでもいいオチ。整合性も何もないけど、ケツアゴくんの主観がそもそもおかしいんだから何でもアリだったってことで納得するしかない。本当にキツい映画だった。
まあ、こんなんでも「ヘルゲート」とか「デンジャラス・ゲーム」とか「昨年末の魔物共」に比べたら遥かにマシなんですけどね。
コメント
彼は日本での流通作だと『ZOOMBIE ズーンビ』シリーズに出ているようですねー…しかし、ゴリラ役というのは宝の持ち腐れのような気もします。1時間19分、お疲れさまでした。
それにしてもズーンビのゴリラ役とは何とマニアックな情報…
そもそもあの映画に着ぐるみゴリラが出ていた記憶すらない(笑)
キリンもライオンも含めて全部CGだと思ってました。