今世紀に入ってからずっと感じていることですが、一昔前に流行った名作ホラー映画がやたらとリブート、リメイクされています。ここ最近だけでも
「サスペリア」
「ハロウィン」
「IT」
「チャイルド・プレイ」
「ペット・セメタリー」
「パペット・マスター」
など年に3本も4本もリメイク作が公開されてる印象。さらに今度は「ヘルレイザー」や「キャンディマン」もリメイクされるようです。
なぜホラー映画ばかりがこうもリメイクされまくるのか知りませんが、「ハロウィン」は既に2回もリメイクされたし、「キャンディマン」はそもそもリメイクするほどの需要があるのかどうか疑問です。そろそろリメイク・リブート商法も苦しくなってきたであろうことが窺えます。
しかしその一方、なぜかいつまでもリメイクされずに放置され続けている名作もまだ結構あります。日本で声を上げても実現には結びつかないと思いますが、今日は私が「これはリメイクしてほしい」と願っているホラー映画をいくつか挙げておきたいと思います。
「悪魔の沼」(1977年アメリカ)
巨匠トビー・フーパーのワニ映画。まあワニよりも鎌で襲ってくる飼い主の方がインパクト強いんですが。「悪魔のいけにえ」があれだけリメイクだ続編だと乱発されまくっているけど、いくら人気シリーズでもいい加減限界ですよ。だからそろそろこっちに手を付けるべきだと思うんですが、一向にその気配すらありませんね。なんででしょうね。「バスケットケース」(1982年アメリカ)
シャム双生児として生まれた奇形児の兄と健常者の弟が織り成す愛と殺戮を描いた傑作にしてゲテモノホラーの代表格。知名度抜群だしリメイクされたらかなりヒットすると思うんですが、やっぱり題材が題材だけに難しいんでしょうかね。「ファンタズム」(1979年アメリカ)
これストーリーは全然分からなかったんですが、空飛ぶ銀色の殺人玉が人の頭に食らいついて脳みそを吸い出すギミックが非常にユニークで楽しかった記憶があります。マトモな人に監督・脚本をやらせて理解可能なストーリーにしてもらえば大化けするのではという予感がします。「地獄のモーテル」(1980年アメリカ)
モーテルを経営しているサイコな兄妹がさらった人間を畑に埋めて栽培(?)し、ベーコンやソーセージに加工して売ってしまう鬼畜ボンクラホラー。埋められた人間の叫び、豚マスクをかぶってチェーンソーでチャンバラするクライマックスなどの異様さが忘れられません。10年以上前にリメイク企画があったらしいが流れてしまった模様。「処刑軍団ザップ」(1970年アメリカ)
田舎町にやってきた悪魔崇拝ヒッピーカルト集団が狂犬病にかかって暴れまくる映画。バカっぽくて間が抜けててしょうもなくてすごく楽しかった記憶があります。ブルーレイ出てるからほしいんだけどやけに高いんですよね。これも10年ぐらい前に監督がリメイクを企画していたのに死去してしまったため流れてしまったとか。実にもったいない。「スクワーム」(1976年アメリカ)
8000万匹もの大量のゴカイが人を襲うモンスターパニック映画。1976年作品なので当然CGもなく現物のゴカイを用意して撮影したことがウリのゲテモノです。しかしこういう作品こそ今の最先端技術を駆使してリメイクすべきだと思うんですよね。別にゴカイじゃなくてもゲジゲジとかミミズでもいいから。「スキャナーズ」(1980年カナダ)
念力で人間の頭を爆裂させる超能力者たちの戦いを描いたSFホラー。リメイクする時はバンバン人の頭を爆裂させまくってほしい。と思ったら、2008年にダーレン・リン・バウズマン監督によってリメイク版が製作されたらしいです。が、公開されたという情報はないのでお蔵入りにでもなったのかなあ。もったいない。「サスペリア2」(1975年イタリア)
ダリオ・アルジェントの最高傑作は「サスペリア」ではなく「サスペリア2」であるのになぜこちらがリメイクされなかったのか。いや、これも10年前にジョージ・A・ロメロ監督がリメイクするという情報もあったんですがね。けど、もう亡くなっちゃったし…。このパターン多いな。あのトリックは今でも充分通用する!と思うんでリメイクする価値はあるはず。「サンゲリア」(1979年イタリア)
悪趣味ホラーと言えばルチオ・フルチ、という時代が確かにあったと思うんですが、今ではあまり顧みられることもない気がします。サンゲリアといえばこのわけわからん邦題や汚すぎるゾンビや目ん玉串刺しシーン、ゾンビとサメが海中で激闘を繰り広げる珍場面、人類が滅びたのに普通に車が走りまくってるラストのインパクトなど見どころには事欠かないしリメイクされてもいいと思うんですよね。誰もやりたがらないか。「アクエリアス」(1986年イタリア)
ミケーレ・ソアビ監督の傑作殺人鬼ホラー。精神病院を脱走した異常者が劇団員を殺していくだけのシンプルなスラッシャーですが、他とはセンスが違う。フクロウの面をかぶった殺人鬼が異様にカッコイイのです。特に劇団員の死体を舞台に飾り付けて悦に浸っているシーンの美しさは他に並ぶものがない。そこら辺を綺麗な映像で見てみたいので、あまりいじらずに忠実にリメイクしてほしい。「デモンズ」(1985年イタリア)
劇場でホラー映画を観てたらスクリーンからゾンビが出てくるやつ。テーマ曲が好きなんですが、内容はよく考えたら大して面白くなかったしこれは別にいいや。でも知名度は高いからいつかリメイクされそうではある。「ジョーズ」(1975年アメリカ)
今やると陳腐化するかなあ…「アラクノフォビア」(1990年アメリカ)
最近つくづく思うんですが、クモ映画の供給が全然足りないんですよ。私は筋金入りのアラクノフォビア(クモ恐怖症)なのでクモを見て怖がりたいキモがりたいという欲求がすごく強いんですが、最近はyoutubeでアシダカグモの動画を漁るしかない末期的状況。そんなにクモ映画は売れないのか? 「アラクノフォビア」ならスピルバーグの名前使えそうだし、何とかリメイクして頂きたい。無理か。「地獄のシオマネキ 巨大蟹のしたたり」(1980年アメリカ)
別にカニ恐怖症ではないんですが、カニホラーももう少し弾がほしい。これと「ビッグ・クラブ・パニック」ぐらいしかありませんからね。カニに限らずこういうアホっぽいモンスターパニックが年々減ってきた気がします。今こういうインパクトのあるタイトルをリメイクして劇場公開すれば大ヒット間違いなしだと思うんですよ。こうしてみるとやっぱり70~80年代ホラーはアメリカとイタリアが強いですね。ドイツホラーも挙げようかなと一瞬思いましたが、よく考えなくてもリメイクしてほしくないのでやめました。
さて、この中でどれが一番最初に実現してくれるかな…
コメント
リメイクする監督が問題かな。
でも、ゲジゲジでスクワームをリメイクされたら多分観ない・・・
「スクワーム」を見た時思ったんですが、ゴカイだと釣り餌のイメージが強くてあんまり気持ち悪くなかったんですよ。
だからよりキモい生物にするのもありかなと。
ゲジがNGならムカデで何とか…
「スパイダー・パニック」はコメンタリ付いててお得でした
全然ホラーじゃないけど…
スクリームの保安官主演、午後ロー的モンスターパニック映画
それは私の大好きな映画でして、DVDも20年くらい前に買いましたね。5回くらい見たかな?クモ映画では歴代ベスト級だと思いますよ。