概要
原題:Get Duked!製作:2019年イギリス
発売:アマゾンプライムビデオ
監督:ニニアン・ドフ
出演:エディ・イザード/ケイト・ディッキー/ジェームズ・コスモ
大便に火をつけトイレを爆破したせいで「デューク・オブ・エディンバラ・アワード」に参加することになった悪ガキ3人組+優等生1名。それはハイランドの大自然でキャンプすることで自己啓発や協調性の育成を促すものだった。しかし、謎のハンターが彼らを付け狙う。
予告編
感想
これはアマゾンの説明を見ても
「ウサギのフンが織り成すアナーキーな物語だ。」などとわけのわからんあらすじしかなくて迷ったんですが、一応ホラーコメディと紹介されていたので観てみました。
大便に火をつけてトイレを爆破した悪ガキ3人組と優等生1名からなるグループが、スコットランドのハイランド地方でキャンプ活動をしていたら謎のハンターに狙われて…という話。
まあ予想はしていましたが、ホラー的な要素なぞほとんどありません。主に頭のネジがゆるみまくった悪ガキ共のアホな掛け合いで笑わせるコメディです。じゃー「ウサギのフンが織り成すアナーキーな物語」って何なんだと言いたいところですが、それはそれで正しい説明でした。ハイランド地方に生息しているウサギはマジックマッシュルームをエサにしていて、その成分が濃縮されて出てくるフンを食べると激しくトリップできるとのこと。
ということで、この映画に出てくる人はみなウサギのフンをパクパク食いまくります。ハンターにはドラッグで対抗というわけです。それにしても薬中はトリップできればウサギのフンでも何でもいいのか? マジックマッシュルームがその辺に生えてるんならそれを食った方がましなのでは? とは思いますが、私には薬物中毒者の心情を推し量ることなど不可能です。
軽快なヒップホップが流れる中、人の顔が奇妙に歪んだり分裂したりする悪夢的映像を見せられますが、これは本当に薬物で陶酔状態になってる人の主観を再現してるような感じでなかなか興味深い。これは薬中による薬中のための映画…と言っていいのかどうか。
ウサギのフンを食べただけでそんなに楽しくなれるんだったら試しにやってみようかな? と思わなくもないが、やっぱりフンを口に入れるのはちょっと…。という意味ではギリギリのところで薬物推奨映画にはならずに済んでいる。ちなみに私は何度かインコにフンを口に入れられたことがありますが、飲み込もうなどと言う気は全く起きませんでした。でも、ハイになれるなら飲み込んでもいいかも…いや、微妙かな…
まー私は確実に違法薬物など一生やることはないであろう模範的社会人ですが、そういうクソ真面目な人間からすると本作でラリってる人たちが多少うらやましくもあります。私もこのクソみたいな現実から一時的にでも逃げたい時があるんです。酒を飲んでも頭痛がするだけでいまいち気持ちよくなれないし、現実を忘れるためには映画という精神的ドラッグを摂取するしかない。しかし、直接映像でトリップしているところを見せられても残念ながら過酷な現実を忘れるまでには至りませんでした。
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