概要
原題: Haunt
製作:2019年アメリカ
配給:TCエンタテイメント
監督:スコット・ベック/ブライアン・ウッズ
出演:ケイティ・スティーブンス/ウィル・ブリテン/ローリン・マクレーン/アンドリュー・コールドウェル/シャジ・ラジャ/スカイラー・ヘルフォード
ハロウィンの夜、郊外で見つけたお化け屋敷に入ってみた若者グループ6人。初めは楽しんでいたが、一人が腕をケガしてから雰囲気が一変。そこはただのお化け屋敷ではなく、本物の殺人鬼たちが闊歩する殺人屋敷だったのだ…
予告編
感想
レンタルではなく最近はやりの?「デジタル上映」という形式で配信されていたホラー映画。上映と言っても自宅で観るのでレンタルと変わりませんが料金はしっかり1000円とられます。これは正直キツイ。よっぽど面白そうな内容じゃないと再生ボタンを押す気になれません。
本作はあまりにもフツーすぎるタイトルとあらすじなので観るかどうかかなり悩んだんですが、安心と信頼のイーライ・ロス製作なのと「クワイエット・プレイス」の脚本家コンビが監督・脚本担当ということで断腸の思いで1000円という大金を支払って観てみました。
ハロウィンの夜、お化け屋敷に入ったハーパーたち。
だがそこは本物の殺人鬼が襲ってくる殺人屋敷だった…
っていうただそれだけの超絶シンプルすぎる話。
これは非常によくあるパターン。例えば最近だと「ヘルアトラクション
絶叫館」とほぼ同じ内容です。特別ひねりも深みも何もないストレートさで、タイトル通りアトラクション体験型の映画でした。
こういうのはやっぱり映画館で観ないとなあ…。
しかし、
イーライ・ロスが関わっているからには何かすごい刺激的なスプラッターなのでは!?
…と期待したのですが、本作はPG12なのでまるで大した事はありません。子供が怖がるにはちょうどいいのかもといったさじ加減。大人にはヌルすぎてあくびが出ます。グロはCG臭強いし。しいて言えば釘を踏むトラップが痛そうだなあと思ったのと、掌の皮がメリメリ剥がれたシーンが滅茶苦茶痛そうだなあと思ったくらいです。ただ、掌の皮があれだけ剥がれたらもう手は痛みと流血でろくに使えなくなるはずですが、その後わりとノーダメージっぽかったのがちょっと解せなかった。
殺人鬼側のキャラクターはみんな仮面をかぶってますが、中でも首をかしげてチェーンソーで襲ってくるヤツはマイケルとレザーフェイスのハイブリッドパクリっぽくて微笑ましかったですね。雑魚すぎてアレだったけど。あとは終盤で
「ここまで来たのはお前が初めてだ…」
などと少年漫画のボスみたいなセリフを吐いて出てきたヤツがその風格とは裏腹に瞬殺されたのがちょっと笑えたかな。しかしどいつもこいつも弱いな。彼らの背景も事情も何も分からないのも物足りなさを覚える原因か。
一番強かったのは顔面入れ墨だらけでトゲを生やしてた殺人鬼で、見た目はインパクト充分だしそれなりにハーパーたちを苦しめてはいましたが、コイツもさほど印象に残る仕事は出来てなかったかなと。
序盤でクモの出番がやたら目立ってたのにはやや期待したんですがね。私は極度のクモ恐怖症でありながらクモが大好きという変態なので最近のクモ映画不足には一抹の寂しさを感じているのですが、そんな歪んだ欲求に応えてくれるほどのクモ映画でもなかったのが残念です。
まあ、全体的には可もなく不可もなく刺激もなく、の至極普通レベルのホラー映画としか言いようがありませんね。もうちょいウリとなる何かが欲しかった。これに1000円も出してしまったのは正直ミスった。懐が痛いよ。それにこれだったら「ヘルアトラクション絶叫館」の方が一枚上かと思います。この程度で「世界一怖いお化け屋敷」というのは大げさすぎましたね。せいぜい「イリノイ州一怖いお化け屋敷」ぐらいにしておくべきでした。
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