概要
原題:Terrifier
製作:2016年アメリカ
発売:プルーク
監督:ダミアン・レオーネ
出演:ジェナ・カネル/サマンサ・スカフィディ/デヴィッド・ハワード・ソーントン/キャサリン・コーコラン/マット・マカリスター/ケイティー・マグワイア
タラとドーンはハロウィンパーティの帰り道、不気味なピエロメイクの男と出くわす。ドーンはピエロを恐れるタラをからかい、ふざけてピエロと写真を撮ったりしてしまう。だが、そのピエロは途方もなく残虐非道なサイコキラーであった。
予告編
感想
1年ぐらい前にゲオ先行レンタル品として棚に並んでいたものの、何となくスルーしてしまっていたスプラッターホラー。この度アマゾンプライムに流れてきたので鑑賞してみました。
すると、これが意外にもすごく出来がいい。
レンタル開始当初にスルーしてしまったのが悔やまれます。
あの時、「テリファイド」と似てるからこっちは観なくてもいいかと思っちゃったんだよな…全然関係ないのに。
内容は、サイコなピエロが主にどっかのボロいビルの中で大殺戮を繰り広げるというもの。ストーリーもへったくれもないし、隠し切れない低予算臭が漂っています。が、ここ最近のスプラッター映画の中ではグロ表現が頭一つ抜けている。超低予算というハンデを抱えながらも、有り余る情熱をキモいピエロの造形とゴアグロ描写に惜しみなく注ぎ込んで作り上げた感じ。こういう潔さは非常に好感が持てます。
また、ストーリー性がないとは言ったものの「ピエロによる大虐殺の1年後、生存者へのインタビュー」から始まるオープニングはかなりユニークな試み。誰が生き残るのかバレてしまうのだからデメリットしかないと思いきや、生存者は顔面をメタクソに破壊されておりもはや誰だか分からない。なおかつそれだけ酷い目に遭わされることが確定しているので、いつそんなおぞましいスプラッターシーンがくるのかと身構えてしまう。これは巧いやり方です。
で、まああとはどんだけムゴい殺戮描写があるのかという点ですが…
これは本当にやりすぎなほど激烈にグロい。
映画自体はチープなのに殺人シーンだけはやけにリアル。
ジャケに「ギコギコしちゃうぞ♪」と書いてあったからノコギリで手足を切り落とすぐらいのことはやるんだろうな~と思ってたらまさかあんなところからギコギコしちゃうとは…
スプラッターはやりすぎると笑いになるとよく言われますが、これは笑えるか笑えないか紙一重のライン。ここまでギリギリを攻めてくる映画は久しぶりです。人によって反応は別れるでしょうが、私はちょっと笑えませんでしたね。というか私はホラーばっかり観ているので勘違いされがちですが実はグロ耐性はそこまで高くないので、血の気が引きまくりの失神寸前でした。指の隙間から観てても無茶苦茶恐怖心を刺激されました。
あのピエロに捕まったらまたギコギコ半端なくムゴイ目に遭わされる…!
頼むから早く逃げてくれ…!
心底こう思わせてくれるんだから、追っかけっこのスリルも倍増するというもの。
ただ結局ギコギコの後はそれを超えるシーンが無かったため、若干盛り上がりに欠けるきらいがないでもないですが。まあそれでも充分良い作品でした。続編にも大いに期待しておこうと思います。
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