「ランニング・デッド/THE RUNNING DEAD」 感想 ゾンビ無双の方が良かった

概要

原題:THE CLEARING

製作:2020年アメリカ

発売:プルーク

監督:デビッド・マタロン

出演:リアム・マッキンタイア/アンドリー・スミス/スティーブン・スワドリング/サイデル・ノエル


10歳の娘ミラとキャンプにやってきたトム。ミラに嫌われ気味のトムは何とか関係を改善しようと努力していたが、そんな中突如走るゾンビの群れが襲ってくる。


予告編

感想


邦題を付けることの難しさを感じたゲオ先行レンタル品のゾンビ映画。


今さら「走るゾンビ」をウリにされても、リメイク版「ドーン・オブ・ザ・デッド」とか「28日後…」の頃には既にそういう素早いゾンビが主流になってましたからね。ノロノロ歩くクラシックゾンビは最近では逆にあまり目にすることがありません。「ウォーキング・デッド」は観てないので知りませんが。


ちなみに「ランニング・デッド」という「ウォーキング・デッド」公認のFunRunイベントがあるみたいですね。本作の情報を求めてググると非常に紛らわしいことになってます。


配給会社のプルークさんによると最後まで邦題を「ゾンビ無双」にしようかどうか迷ったそうです。確かに主役のトムは一人でゾンビを大量に蹴散らしているのでちょっと無双っぽく見えないこともない。「ゾンビ無双」の方がレンタル店の客層にはウケそうな気がするけど、なぜこっちを採用しなかったのか。いやどうせなら両方採用して「ランニング・デッド~真・ゾンビ無双 猛トム伝~」みたいな欲張った邦題にしても良かったのではないか。レンタル店で得体の知れないB級ゾンビ映画を借りる奴など騙してナンボの業界なんですから。



内容は、娘ミラとの関係改善のためにトレーラーでキャンプにやってきたトムが突如発生した走るゾンビの群れに襲われるというシンプルなもの。というかワンシチュエーションか。低予算ゾンビ映画としてはそこそこ悪くないクオリティであるものの、この映画ならではというポイントには欠けます。ドラマ的にはトムと娘との微妙な関係性のみに絞ってる感じ。途中で乱入してくるパークレンジャーはただのクズなので時間稼ぎっぽく感じました。クズならクズらしくトムと関わろうとしないでそのまま車で逃げれば良かっただけですしね。


ゾンビの体表にミミズみたいな寄生虫がウジュウジュ蠢いていたのはなかなか気色悪くて良かったかな。低予算でもゾンビメイクには手を抜かんぞという意気込みを感じます。まあそんな感染性ゾンビに噛まれはしなかったものの、何度も何度も揉みくちゃになって格闘していたトムが感染しなかったのは何でだよという突っ込みどころはありますが。抗体持ちだったと脳内補完しておけばいい話か。


ということで、ゾンビ映画が好きなら多分借りても損はしないんじゃないかなと思います。

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