概要
原題:THE LIE
製作:2020年アメリカ
発売:アマゾンプライムビデオ
監督:ヴィーナ・サド
出演:ジョーイ・キング/ピーター・サースガード/ミレイユ・イーノス
ケイラは父親ジェイとバレエ合宿へ向かう途中、友人のブリトニーと会う。だが二人はトイレへ行くと言って車を離れ、ブリトニーが姿を消す。ジェイがケイラを問いただすと、ブリトニーを橋から突き落として殺してしまったと言うではないか。ジェイと元妻のレベッカは目撃者がいないのをいいことに娘の犯罪を隠そうと画策するが…
予告編
感想
これもAmazonオリジナル映画。
15歳の娘が喧嘩中の親友を衝動的に殺してしまい、それを娘かわいさに隠し通そうとする両親。
客観的に見ればそこそこ良く出来たサスペンスかもしれませんが、私にとってはかなり苦手なタイプの映画でした。娘ケイラもその両親ジェイとレベッカもみんなヒステリーを起こしてギャンギャンわめくわ、愚かすぎる行動でイラつかせてくれるわ、オチがあまりにも胸糞悪すぎるわ…。
ケイラは「親友のブリトニーを橋から突き落として殺してしまった」と口では言うものの、殺害シーンもなければ死体が上がることもなく、翌日にはアニメ観てゲハゲハ笑っているので自責の念もなさそう。
…なので、実は殺していないんじゃないのか?
と思うんですが、両親はそこを全く疑わないんですよね。ある意味娘の事を信用してると言えるのか、それとも人を殺してもおかしくない娘だと思っているのか…
誰もブリトニーの死を確認していないんだから、いくら冬の川に落ちたとはいえもうちょっと探せよと思うんですが、それもせず「死んだ」と完全に決めてかかっています。普通、現実逃避的にも生きている可能性を考えると思うんですがね。せめて橋から落ちた直後に通報しとけば第二級殺人罪として裁かれるかも…なんて心配はせずに済んだだろうに。
しかし両親は「なんとしてもシラを切りとおさなければ」「娘を殺人犯にしたくない」という一念で隠ぺい工作に奔走。隠ぺいするだけならまだいいんですが、「ブリトニーは父親のサムに虐待されてたってことにして罪をなすり付けよう」とするのがいただけない。いくら娘を守りたいからってそこまでするか。しかも母親のレベッカは警察にコネがあり、それも活用して何の罪もないサムを逮捕させようとする。それに乗っかって「ブリトニーはサムに虐待されてました」と警察に証言するケイラに至ってはもう完全に理解不能です。
以下ネタバレ
だってブリトニーはやっぱり死んでなかったんだからな!
バレエ合宿をサボって彼氏とイチャつきたかっただけ。
殺したなんて年頃の娘たちのカワイイウソ、狂言に決まってんだろバーカ!というオチ。
予想通りと言えば予想通りのオチなんだが、ジェイとレベッカは警察を巻き込んだうえ、サムに疑われて追求されたことで逆ギレして衝動的にサムを殺害してしまっているのでもはや取り返しがつかない。
いくら15歳の子供とはいえそんな事態になるまで嘘をつき通すやつがいるか…?
警察に泣きながら「ブリトニーは父親のサムに殴られていたんです…」と証言していたケイラはサイコパスとしか思えない。濡れ衣を着せられそうになった挙句ムダに命を奪われたサムが哀れでならない。
「だって隠ぺい工作のために協力しあってる二人の仲睦まじい姿をみてたらウソだとは言えなかったの…」と泣きじゃくりながら狂った言い訳をするケイラの姿は不快指数MAX。なんだこいつ!
…いや、伏線はありましたけどね。
両親が離婚したことで自傷癖がついたりとか…。
この狂言も壮大な自傷のようなものだったということでしょうか。
こんな嘘をついてまで両親に復縁してほしかったと。
悲しい話ですね。
だとしても…
その場にトリプルヘッド・ジョーズを召喚して3人とも喰わせてやりたい。
そんな風に思いました。
コメント
本当にラストが不快指数マックスでしたな。