「アメリカン・マミー アステカの生贄」 感想 唯一の見どころが台無しに

概要

原題:AZTEC BLOOD/American Mummy

製作:2014年アメリカ

発売:アマゾンプライムビデオ

監督:チャールズ・ピニオン

出演:スージー・ブロック/エイダン・ブリストウ/アーロン・バート


ニューメキシコの砂漠で、大学のグループが古代のミイラを発掘。それは古代アステカからやってきたものだった。そこで学生の一人がなぜか血の儀式を行ってしまい、ミイラが復活…はしなかったものの、学生の一人がゾンビ化。学生グループはゾンビパニックに陥るのであった。


予告編

感想



箸にも棒にも掛からないド腐れZ級ホラー映画。

例によってアマゾンプライム配信。

またかよ!?って感じですね。

アマプラのZ級ホラー配信率は本当に異常。

こういう映画を配信することによってどこをどう巡って誰にいくらぐらい利益が発生するんですかね?

謎すぎるビジネスモデルに再生ボタンをクリックする手が止まりません。

そのクソさを確認せずにはいられないのです…。



…で、内容の方ですが、ニューメキシコの砂漠で古代アステカ人のミイラが発見され、学生グループの一人が血の儀式を行ってしまったためにミイラが復活…するのではなく、ゾンビが発生してしまうという話。アステカがどうのこうのと言ってますが、ミイラはほとんど動かないので結局のところただのゾンビ映画です。常に紫色の舌を出しているところには一応オリジナリティを感じます。



しかしZ級なのでストーリーは無いに等しく、話を追うのが非常に困難です。当然のようにロケーションの変化も一切なく、誰がどいつなのかも認識できないし、シーンごとの繋がりも雑でよく分からんし、BGMはマリオペイントで作れそうなチープさの極みだし、食事中にゲボ吐いたりしてバッチイし、ただボンヤリ眺めているだけでも眩暈がしてきます。



ただ、女優さんたちがやたら体を張ってるんですよね。裸になってきったねえミイラにベロチューしてたりとか…古代アステカでそんな儀式が行われていたのかは定かではありませんが。それ以外にも口から血糊をドバドバ垂れ流すシーンが多く、結構苦労してるなあと。こんなしょうもないZ級映画で体を張ってもあまりいいことないだろうによくやるよ。



また、Z級にしてはスプラッターにすごく気合が入っており、斧で腕を切断したり、胴体を切断したり、腹を掻っ捌いて心臓を取り出したりと色々エグイことをやってくれます。そこだけは素直に称賛したいところなんですが、アマゾンが悪いのか何なのか知らんけど残酷シーンにことごとくボカシが施されており、せっかくリソースの大半を注いだであろう特殊メイクもほとんど見えません。唯一の見どころをボカされてしまう悲劇に憐憫の情を禁じ得ない。



アマゾンはこんなZ級映画もわざわざ検閲してから配信してるの?

そんな無駄な手間をかけて極わずかしかない価値を狙い撃ちで棄損してまで配信して本当に誰が得をしてるの?



だってこれ、それ以外に見どころなんて本当に何もないもんなあ。

クライマックスもオチも何もなく、何となくダラーンと生き残ったメンバーが車でサクッと逃げ出してオワリですから…

いくらZ級とはいえ山場の一つや二つぐらいあってもバチは当たらないでしょうよ。



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