「スノーシャーク/悪魔のフカヒレ」 感想 悪魔的Z級クソ冷め映画

概要

原題:Snow Shark: Ancient Snow Beast

製作:2011年アメリカ

発売:コンマビジョン

監督:サム・クアリアナ

出演:サム・クアリアナ/マイケル・オヘア/キャシー・マーフィー/C.J. クアリアナ/ジャッキー・ホール/アンドリュー・エリアス/アンディ・テイラー/ボブ・ボゼク/ジェイソン・ジョン・ビービ


とある雪山で地震が発生後、周囲の野生動物がいなくなるという現象が起こる。調査に入った学者グループを待っていたのは古代から目覚めた雪ザメだった。学者を喰らった雪ザメは、更なる獲物を求め街へと侵攻する…


予告編

感想



数あるクソサメ映画の中でも限りなく最底辺に近い超絶ひっどいZ級クソサメ映画。

ここまでアレすぎるクソサメ映画は久しぶりに観ました。



はっきり言ってクソサメ映画としての実力はマーク・ポロニアの「ランドシャーク 丘ジョーズの逆襲」よりも上です。ここまで観ていてキツイ映画もそうそうありませんよ。まずサメが雪の中を泳いで襲ってくるというアイデアはすでに「アイス・ジョーズ(2014)」で使われている。…と言っても、実は本作は2011年製作なのであっちよりも3年古かったりするのですが、どっちにしろあの超絶ヒドイZ級クソサメ映画だった「アイス・ジョーズ」よりもさらに激しくヒドイ。同じネタであれ以下の作品が存在し得たという事実にまず驚きです。ここまで来ると公開されたことが偉業とさえ言えます。



なんせ本作は雪ザメの出番などほとんどなく、1時間19分のうち1時間15分ぐらいは人間がただただ無意味な駄弁りを繰り広げるだけだからです。映像も信じられないくらい激ショボイ。イヤミでもなんでもなく本当に2011年当時の安いスマホか古いデジカメで雑に撮影したとしか思えないホームビデオ以下の映像には「映画とはそもそも何であるのか」を考えさせられます。さらに劇伴も考え得る限り最低最悪を極めている。まあ無音でないだけマシかもしれませんが。


一点だけほめるところがあるとすれば、サンタクロースを襲うときに雪サメの口の中からのアングルになったことですね。あれはなかなか他のサメ映画でも観られない視点でした。



配給は毎回毎回売れそうもない最底辺Z級映画をまるでボランティア活動のようにバラまいてくれる奇跡の会社コンマビジョン様です。9年も前に消費期限が切れて腐臭を放っているZ級ジャンクムービーをわざわざ今頃ゴミ捨て場から引っ張り出してきてソフト化してしまうなど狂気の沙汰としか言いようがない。なんでそんな企画にOKが出せるのか。しかも予告編を7つも作ってるし。そんなに素材あったか?


こんなものを普通に売ってもしょうがないのでジャケットデザインにも異様に力が入ってます。「悪魔のフカヒレ」の凝ったロゴであるとか、「日本よ これが冷め映画だ」という面白すぎる煽り文句とか…


しかし、映画の内容にもコンマビジョン様にも決して文句が言いたいわけではございません。むしろ感謝しかない。こんなのに字幕付けて配給するとか慈善事業も同然ですからね。感謝感激しながら440円払ってグッスリ寝ましたよ。

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