概要
製作:2017年カナダ
原題 : OUIJA SHARK
発売:コンマビジョン
監督:スコット・パトリック(ブレット・ケリーの別名義)
出演:ステフ・グッドウィン/ロビン・ホッジ/ゾーイ・タウン/エイミー・オズボーン/クリスティナ・ローマン/ジョン・ミリオーレ/ピーター・ウィテカー/チャド・ウォールズ/カイル・マルテラッチ/タリン・ウォルドルフ
ロストジョーズの湖で泳いでいたジルはウィジャ盤を拾う。さっそく友人たちと集まってウィジャ盤で遊ぶが、なんとホホジロザメの幽霊を召喚してしまう。次々と人間を襲い食らうウィジャシャーク。「我が一族はオカルトの家系だ」と言うジルの父親はウィジャシャークを倒すため霊媒師の元へ向かうが…
予告編
感想
あのレジェンド級クソサメホームビデオ「ロスト・ジョーズ」「ジュラシック・シャーク」のブレット・ケリー監督による新作クソサメホームビデオということで、クソサメ映画界隈では発売が待ち望まれていた一品です。特に「ロスト・ジョーズ」はあまりにも信じられないほど虚無的に酷すぎる出来栄えでクソサメ映画史にその名を刻みました。
だから本作も多分そんな感じだろうと思って雑巾の搾り汁を一気飲みするような心構えで鑑賞したのですが、いい意味で予想を裏切ってくれました。
なんとこれが意外にもとても楽しいクソサメホームビデオとなっているのです。これはただただ虚無的だった「ロスト・ジョーズ」とは大違い。まさかブレット・ケリーがこんなサービス精神あふれるエンターテイナーだったとは思わなんだ。
ただし、本作がホームビデオという点に変わりはありません。役者なんか一人も出てなくて出演者は全員ただの一般人だし、モブの女の子が知らんオッサンと一緒に楽しくホンダ・シビックを洗車する様子をダラダラ映されても困惑するしかない。ウィジャ盤で霊を呼ぼうとするシーンもホラー風味にするのかと思いきや真昼間から日光の降り注ぐ庭でやるのでムードもへったくれもない。この辺はさすがブレット・ケリーです。
また、ウィジャシャークが空を飛んで襲ってくると言ってもそんなん「ロスト・ジョーズ」でも同じようなもんでした。ヘタクソという次元を超越してます。手作りのサメ人形が雑に合成されガオ~と変な唸り声を上げながらカリッと人間をかじる。と言ってもウィジャシャークに襲われた人間は一瞬で消えるだけなのでヘタクソなりのゴアシーンすらない。申し訳程度に血が飛び散ったりはしますが。
そんなにひどいなら結局本作も「ロスト・ジョーズ」と同じく虚無的なシーンが大半なのでは? というと割とそうでもなく、字幕翻訳者が優秀なのもあってかセリフがちょっと面白いんです。例えば「わが一族はオカルトの家系なんだよ」「あなた…風船か何かなの?(ウィジャシャークを見て)」「デビルシャークだ」「寿司と一緒に」などは笑いました。なのでまた何か面白いセリフが出るかなあという期待感を持って鑑賞できます。
しかし本作が本当に素晴らしいのはクライマックスです。
ここでそれまでのクソさは全て帳消しに出来るほどの破壊力があります。
ウィジャシャークに襲われて死んでしまい、霊界(雲の上の青空)に逝ってしまったジルの父親。そこでウィジャシャークと対峙しますが、半透明になった彼は自分が無敵になったと気が付きます。
「オレはもう無敵だ!」
「オカルト殺法を食らえ!ミスティックシールド!」
そりゃー\(^o^)/ https://t.co/YxJeJyoI3O pic.twitter.com/sq00J083o7
— 【公式】『ウィジャ・シャーク 霊界サメ大戦』&『スノーシャーク 悪魔のフカヒレ』&『ランドシャーク』 (@landshark202008) February 9, 2021
そりゃー\(^o^)/
もうね、このシーンだけで一見の価値があるクソサメホームビデオになったと思いますよ。私は「シックスヘッド・ジョーズ」と同じくらい好きになりました。
DVDの購入も検討中です。
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