概要
原題:Witch in the Window
製作:2018年アメリカ
発売:プルーク
監督:アンディ・ミットン
出演:アレックス・ドレイパー/チャーリー・タッカー/アリヤ・バレイキス/グレッグ・ノートン/キャロル・スタンツィオーネ
サイモンは息子のフィンと共に田舎の古い一軒家へとやってくる。6週間ほど滞在して家を修理し、高く売るのが目的だった。しかし、その家には昔魔女が住んでいたと言う。そしてある日、サイモンとフィンは窓際のイスに座っている老婆を見つけるが…
予告編
感想
邦画の「事故物件」に思いっきり便乗している洋画ホラー。
プルークさんってあまりこういうことしない誠実な配給会社というイメージだったんですが、最近はちょっと汚れてきたようですね。レンタル映画業界があまりにも無法地帯だから「これぐらいやって当たり前なんだ」「話題作には便乗しないと損だ」などと勘違いしてしまったのでしょう。朱に交われば赤くなるってやつです。でも「風鳴村」もそうだったけど邦画に便乗してもいまいち効果は薄いと思うんですがね。さすがに洋画と邦画を間違えて借りちゃうほどの大マヌケは少ないんじゃないか。
まあ、とはいえ本作のクオリティは結構高いので間違って借りた人がいたとしても怒り出すことも多分ないでしょう。むしろ下手すると本家より面白い可能性もある。こういうところはさすがプルークさんですね。レンタルさせてしまえばこっちのものとばかりに平然と糞を投げてくるプライムウェーブとはわけが違う。詐欺ジャケでも安心して借りることが出来ます。
内容は、かつて魔女が住んでいたと言われる古い家にやってきた親子が怪奇現象に見舞われるというもの。
その魔女が住んでいたのはけっこう昔の話らしいので不動産屋的には事故物件とも事件物件とも言えない感じ。というか「事件物件」なんて紛らわしい用語は多分ないですよね。どうせ便乗するなら堂々と「事故物件 呪縛の連鎖」という邦題にしてしまえばいいものを。「アルマゲドン2020」がセーフ(?)なんだからそんぐらい余裕でしょう。でもそれをしないあたり、若干の良心か後ろめたさのようなものを感じます。
尺は76分とかなり短く、登場人物も少なめでほぼサイモンと息子のフィンのやりとりで話が進行していくため幽霊屋敷ものとしても非常にシンプルな印象。しかし恐怖シーンはジャンプスケアに頼ることなく静かにゾッとさせてくれるのが素晴らしい。アメリカンホラーはどうしてもバタバタ騒がしいのが多い中、たまにこういうのを観ると安心します。
以下ネタバレ
ラストの余韻も物悲しいけど若干ほっこりな雰囲気がいい感じ。ただ、あの魔女の目的が結局何だったのかは全く分からないのが気になりました。ちょいオシャレな恰好をしてニューヨークを歩いてたけど、そこで何をしてんの?っていう。まあ都会へ出たかったのに誰かが代わりにあの家に居座らないと出ていけなかったから、っていう話なのかもしれませんが。
コメント
邦画の事故物件は2020年8月公開でレンタル開始日はコレと同日でした。
後に出たのは真・事故物件の方ではないでしょうか。