概要
原題 : THE VELOCIPASTOR
製作:2018年アメリカ
発売:コンマビジョン
監督:ブレンダン・スティアー
出演:グレッグ・コーハン/アリッサ・ケンピンスキー/クレア・ハウス/アウレリオ・ヴォルテール/ニコラス・M・ガロフォロ/ダニエル・スティアー/ジェシー・テューリッツ
牧師のダグは車の爆発事故で両親を失い、中国へ旅行することに。そこで謎の中国人女性にもらった牙のせいで恐竜に変身する能力に目覚めてしまう。スーパーパワーを得たダグは娼婦のキャロルと共に街のダニを掃除することになるが、そんな彼らをチャイニーズニンジャ軍団が狙っていた。
予告編
感想
デタラメ忍者にアーメンダブツ!
デタラメ忍者にアーメンダブツ!
ジュラシック神父!
なんと聞こえのいい言葉か。これほど秀逸なキャッチコピーもそうそう見たことないですよ。これは猿の帝国の「つらくても目を離すな!」に匹敵する名キャッチコピー。それだけでなくジャケットデザインといい邦題といい、コンマビジョンの類稀なセンスが大爆発した傑作です。なんて素晴らしい配給会社なんだ。
ただ、いくらガワが秀逸でも内容的にはおそらくデビルシャーク以上ウィジャ・シャーク未満ってとこかな…と現実的な想像をしていたんですが、実際観てみるとまあ…まあ確かにそんな感じ。ウィジャ・シャークとどちらが上かは意見の分かれるところでしょう。
オープニングは恐竜神父ダグの両親が自動車爆発事故で亡くなるシーンなんですが、爆発する映像はなく字幕でそう表示されるだけで、映っているのは単なる駐車スペース。それを見て泣き叫ぶダグ。そんなんアリか? いきなりの超絶省エネ手法に唖然とさせられます。
それからなんやかんやあってダグは恐竜に変身する能力を身に着け、娼婦のキャロルと共に悪のチャイニーズニンジャ軍団と戦うことに。なんでチャイニーズなんだろうなあ。日本人だったら良かったのに。
ダグがホワイト兄弟ニンジャをぶっ刺している最中、後ろでひたすらファイティングポーズをとっているキャロルは結構お笑いポイント高め。しかしその後キャロルはすぐニンジャに斬られてしまうのですが、ダグがキャロルを抱いて泣きながら死に別れるシーンを見てもらい泣きしているニンジャ軍団はかなりあざとい。お前が斬ったんだろうが。にしてもこんなのでウケてしまう自分がなんか悔しい。しかしこんなの笑わずに観てられる人などほとんどいないだろうとは思う。
そしてブチ切れたダグがガオーと吠えて必殺!恐竜神父に変身。ここはZ級映画史上に残る名シーンです。さらに、首の骨が折れたような手作り恐竜の着ぐるみを着たダグにニンジャが次々と襲い掛かってはガシガシなぎ倒されていくクライマックスの大迫力アクションシーン。ここはあまりにインパクト絶大。ウィジャ・シャークの「ミスティック・シールド!」に匹敵します。クソ映画マニアは必見です。
真面目にこんなことをやって世界にバラまいて利益を得ている人がいるというだけで、何だか優しい気持ちになってきます。世の中にはこんな途方もない馬鹿が存在してもいいんだと。こんなとんでもなく馬鹿なものを売って金をとっても構わないどころかむしろ喜ばれるんだし、そんなしょうもなさすぎる馬鹿なものに金を払って時間を費やしてもいいんだなと…。出来ればDVDも買いたいところなんですけどね。
コメント
素晴らしすぎます。さすがコンマビジョンですね。と言っても、コンマビジョン作品など一つも見たことがありません。このブログで「クソ映画配給会社」であるということを刷り込まれただけですが...。
余談ですが、「アフリカン・カンフー・ナチス」がアマプラで見れないのですが。「お住いの地域では視聴できません」とか出てます。札幌だけですかね?内容がバカすぎで、規制でも入ったのでしょうか?
本当に儲かってるのか?
もはや慈善事業なのでは? といつも思います。
アフリ・カンカン・フーナチス、いつの間にかアマプラで配信停止になってるんですね。
驚くべきことに劇場公開するらしいのでその関係でしょう。
その報を聞いて「北海道で上映するわけないな」とツイッターで呟いたら
公式が「頑張ります!」と反応してくれたので、もしかすると札幌ではやるかもしれません。
(さすがに旭川ではやらないと思うので)
そうなったら札幌の劇場でも駆け付けるつもりです。
よろしければジェニファー・寝盗るッスさんも劇場であのカオスを体験してみてはいかがでしょうか?
>驚くべきことに劇場公開するらしいのでその関係でしょう。
>その報を聞いて「北海道で上映するわけないな」とツイッターで呟いたら
>公式が「頑張ります!」と反応してくれたので、もしかすると札幌ではやるかもしれません。
マジですか!カンフーナチスの予告編を見ましたが、1000円以上払ってでも見る価値ありますかね?山岡家行った方がいい気がしちゃいます。
いや、この「恐竜神父」の予告編も今見ましたが、コイツもヤベーですね!「これでも全米NO.1!」とかカンに触る声で言ってますがウソコケよ!?って感じですが...。
しかし、アフリカンカンカンフーナチスのような不謹慎でふざけたジャンク映画が劇場公開されるなんて奇跡としか言いようのない確率です。たった1000円少々で歴史の生き証人となれるのであれば、山岡家を一回我慢する方が合理的な判断と言えます。まあ本当に札幌で上映してくれればの話ですが。
恐竜神父は相当いかれた劇物ですよ。カンカンナチスはなんだかんだ言ってアクションのレベルが高いのでわりと誰でも楽しめる方だと思いますが、恐竜神父はかなりのマニアじゃないと厳しい感じがします。