「マザーズ 禁断の秘密」 感想(ネタバレあり) 今年上半期ワーストクラスの駄作

概要

原題:A Birthmother’s Secret

製作:2020年アメリカ

発売:アマゾンプライムビデオ

監督:ジョン・マーロウスキー

出演:ターニャ・クラーク/アリア・プルマン/マシュー・ポールカンプ


養女のタラを女手一つで16歳まで育ててきたエイミー。しかしタラはアレルギー発症を切っ掛けに実の母親グレースを探し出し、勝手に連絡をとってしまう。仕方なくグレースと交流するエイミーだったが、グレースには恐ろしい秘密があった…


予告編がないのでなんか適当な動画

感想




毎度おなじみReelOneのマンネリサスペンステレビムービー。

例によって主人公エイミーはプール付きの豪邸に住んでいるシングルマザーです。なぜこう毎回同じような境遇の白人キャラクターなのか。どこにも多様性がない。たまにはトレーラーハウスとかに住んでる貧乏人でもいいんじゃないかと思います。



今回は隣人やベビーシッターではなく、養女の実母がイカレた奴だったという話。まあ相手が何者にせよ、結局プール付き豪邸に住んでいるシングルマザーがイカレた奴に陥れられる系サスペンスってことでどれも同じようなもの。さすがに既視感ありまくりで食傷気味になってきました。



しかも本作はそんなReelOne系でもおそらく過去最悪の出来。何がダメかって登場人物の知能がとても低く、性悪女と馬鹿女たちの織り成すドロドロした愛憎劇は不快指数も高い。最後まで観るのが本当に厳しいクオリティでした。よく完走したなと自分をほめてやりたい気分です。



エイミーの養女タラはふとしたことで実の母親グレースを探し当てて会ってしまう。だが、実はグレースはサイコな犯罪者で、エイミーを陥れてタラを奪い返そうとし始める。



ただそれだけの話にダラダラと時間をかけまくるので非常にテンポが悪く、とてもつらいです。血のつながりのない母娘の微妙な関係みたいなのはわりと真面目に描写されている方だとは思いますが、非常にテンプレ的だし、とにかくイライラするだけであまり楽しいものではない。



タラの実母グレースが危険な女だと見せかけて、実はそうではなく本当に危険なのは彼女の双子の妹カリーナだった!というすごくどうでもいい双子入れ替わりトリックを中盤で出してきます。サスペンスで安易な双子は禁じ手になっているのはなぜか。別に面白くならないからです。それに見た目が同じだからエイミーとタラが騙されるっていう展開は1度きりしか使えないと思うんですよ。発覚したらもう対策されて二度と通用しないのが当たり前でしょう。



それなのに、カリーナの存在が明らかになった後もなぜかエイミーとタラは何の対策もせず無防備にグレースと交流を続けてしまい、まんまと双子入れ替わりに再度引っかかって危険な目に遭わされるというクライマックス。この展開はあまりにもお粗末すぎて開いた口がふさがりません。



凶悪な双子に狙われている状態だってのに、合言葉なりアクセサリーなりで双子の区別がつくようにしておく知能も警戒心もないなんてあり得んでしょう。そんなんで納得する視聴者がいるとでも思っているのでしょうか。どうせみんな流し見するから真面目に作ってもしょうがないと考えているのかも。何にせよ視聴者をペロペロしてます。



そんな馬鹿共がハサミひとつでワタワタ取っ組み合ってる格闘シーンなぞあまりにもアホらしすぎてとてもじゃないけど真面目に観ていられませんでした。


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