概要
原題:RAVEGE
製作:2019年アメリカ
発売:「トラップ・ガール」フィルムパートナーズ
監督:テディ・グレナン
出演:アナベル・デクスター・ジョーンズ/ロバート・ロングストリート/ブルース・ダーン
ウエストバージニアのワチャトミー渓谷へアカジカの写真を撮影に来ていたハーパー。だが、そこでアカジカではなく数人の男たちが一人の男を拷問している光景を目撃し、撮影。慌てて保安官事務所へ駆け込んだハーパーだったが、レッカーで車ごと拉致されてしまう…
予告編
感想
田舎へ撮影に行ったらサイコ野郎共に襲われた系ホラー。
何だかリベンジ系スタイリッシュアクション風に宣伝されてますが、実際はそういう感じには見えず。
全体的にひどく安っぽくホームビデオのような映像で、ダラダラしていて中身が薄く退屈。主人公ハーパーの頭が悪く、見ていてストレスがたまる。あんまりいいところがありません。なんでこんなしょうもないもんレンタルしてしまったのか…アマプラ謎映画の方がまだマシじゃないか…と後悔の念に包まれる1時間24分でした。
しかしただ一点、ラストシーンだけはまあまあ良いです。ネタバレになるので具体的には説明しませんが、あんなえげつない悪意と絶望感に満ちたエンディングはなかなか観られるものではないと思いますよ。というか本作そのものがあのラストシーンで観客の気分を悪くするためだけ特化して作られてる感じですね。この映画の存在は明日にでも忘れてしまいそうですが、あのラストだけは脳髄に深く刻み込まれました。
それだけに、そこに至るまでの経過がいまいちマヌケすぎるのがもったいない。胸糞映画ってベストを尽くしたにも関わらず理不尽な目に遭うから胸糞悪くなるのであって、主人公が散々失点を積み重ねた揚げ句に酷い目に遭われても何か自損事故みたいな残念な気分になるだけです。
ハーパーは拷問を目撃して保安官事務所に駆け込んだらそこで拉致されてしまったわけで、保安官も悪党とグルなんてのは分かり切ったことだろうになぜ後半で現れた保安官をまた信用して捕まってしまったのか。最初に撮った写真を先にチェックしておくだけでも良かったのに。終盤でも、良いところでせっかくボスから銃を奪ったのにさっさと撃たないで呑気に勝ち誇って高笑いしてしまう神経も理解不能。
また「トラップ・ガール」なんて邦題なだけにトラップを仕掛けて悪党を仕留めるシーンがいくつかあるものの、川辺にヒモを付けたヘルメットを置いておいて悪党がそれを拾い上げると川の中にヒモが続いていて何らかの仕掛けが発動…かと思ったら普通に川に潜っていたハーパーが現れて銃で撃つだけってのはずっこけました。ずっと息を止めて潜ってたのかね。別にそんなリスキーなことしなくても銃があるなら木陰から撃つだけでいいと思うんだけど。
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