概要
原題:CORONA
製作:2020年カナダ
発売:エクリプス
監督:モスタファ・ケシャヴァリ
出演:アンドレア・ステファンシコヴァ/アンディ・カネテ/エミー・アネケ/ジョシュ・ブラッカー/リチャード・レット
とあるビルのエレベーターが故障。乗り合わせた7人が閉じ込められてしまう。だが、その中に咳きこみ、ゲボを吐き、ネズミを持った中国人女性が混じっていた。他の6人はコロナウイルスに感染するのではないかとパニックを起こし、しまいには銃で脅す輩まで現れる。
予告編
感想
コロナウイルスが題材のパニック映画。
2020年の夏頃に作られたようです。
ただ、誰もマスクしてないんでもっと前のコロナが出始めた頃という設定かもしれません。
内容は、ビルのエレベーターが故障して閉じ込められた7人の中に怪しい中国人が混じっていたことからみんなパニックに陥るという話。舞台は最初から最後まで狭苦しいエレベーターの中だけで完結している。Z級映画並みにカネのかかっていない作品かと思われます。そんな動きのない設定で73分もの尺を持たせるのはかなり難しかったんじゃないでしょうか。登場人物はどいつもこいつも性格が悪く、コロナ関係なく常にどうでもいいことを喚き散らして罵り合っています。傲慢なビルのオーナー、携帯の電波を異常に気にする妊婦、額に鉤十字の刺青を入れたジジイ、レッカーで車を運ばれたことに怒りまくる修理業者など癖の強い人物が多い。
その7人の中にいた中国人がもうロイヤルストレートフラッシュ級に怪しさ盛り沢山で、
・英語が全く話せず、誰にも通じない中国語ばかりしゃべる
・ネズミをカゴに入れて持っている
・「武漢」と書かれた紙(飛行機のチケット?)を持っている
・マスクもなし、手で覆うこともなく人に向けてゲホゲホ咳きこむ
・いきなりゲボを吐く
・その口で心肺停止した老人に人工呼吸
まるで歩く毒ガス兵器のような危険人物。コイツは感染者なのか!?そうではないのか!?と疑心暗鬼に陥る6人。「手相を見て生命線が短ければもうすぐ死ぬわ!ということは彼女は感染者なのよ!」と叫ぶ妊婦が実にアレ。
本作は一応「人種(特にアジア人)差別はやめましょう」的なメッセージを伝えようとしているっぽいのですが、こんなヤバそうな中国人と一緒に閉じ込められたら誰だってパニックになりますよ。車椅子のジジイがブチギレて「誰でもいいから殺したい気分なんだ」とか言いながら銃を取り出しても仕方がない。仕方がないが、よく考えると誰でもよくはありませんね。ある意味ウイルスより危険なジジイでした。
しかしやっぱりエレベーターの中で揉めるだけではネタが足りず、クライマックスは妊婦の出産シーン。激しくどうでも良すぎて寝てしまいました。というかそもそも、エレベーターに閉じ込められてるのになぜ誰も電話で助けを呼ばないのか。また、修理業者も一緒に閉じ込められてるんだから少しは直そうと努力してもいいと思うんですが。まあ何にせよあまり楽しいとは言えない作品でした。
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