「キラードール」 感想 呪いのブードゥー大暴走

概要

原題:Killer under the bed

製作:2018年アメリカ

配信:NETFLIX

監督:ジェフ・ベア

出演:クリスティ・スワンソン/ベレック・バシンガー/マディソン・ロウラー/クリス・ブラスカス


2年前に父を亡くしたカイリーは、引っ越し先の物置小屋で奇妙な人形を発見する。それは呪いのブードゥー人形だった。使い方をググって調べたカイリーは意地悪な姉や同級生を呪い、好きな先生が好意を持ってくれるように呪いをかけてしまう。


予告編

感想



ネットフリックス配信の新作ホラー。


かと思ったら恐ろしくしょうもない下らない内容で、ホラーじゃなくてほぼ子供向けの幼稚なコメディみたいなもんでした。しかもエンドクレジットを見た感じ多分これテレビ映画です。「キラードール」なんて素っ気ない邦題だからうっかりシリアスめな作品なのかと思ってしまったじゃないですか。キラーと言いつつ結局誰も殺してないし。下らない映画なら相応に下らない邦題を付けないといけません。例えば「殺戮の呪い人形~ベッドの下のやべえ奴~」みたいな感じでお願いしたい。



主人公は父親を亡くしたことで家庭がギクシャクし、姉と険悪になっている少女カイリー。さらに転入した高校ではクソビッチに目を付けられ、父の形見のジャケットをカツアゲされそうになっている。そんな状況で、物置小屋で呪いのブードゥー人形を見つけて色々やらかしてしまうという話。ブードゥー人形はCGではなくストップモーションアニメで動かしているのでショボ…味があります。



喧嘩中の姉やカツアゲビッチをひどい目に遭わせてやろう、と呪いをかけるのはまあいいです。母の同僚(歯科医)が感じ悪いから何とかしようとするのもまあ分かる。しかし、学校のイケメン(?)先生が自分に好意を持つよう呪いをかけてしまうのはいかがなものか。いや、その時は信じてなかったから遊び半分でやったにしろ、そういう願望があったのは確かなわけでしょう。なのに、いざ呪いが効力を発揮して先生が迫ってくるようになると、ものすごい迷惑面して拒絶するのはちょっといただけません。超常現象に頼っておいて「アタシモテすぎて困っちゃうわ」みたいな顔をしてんじゃねえよと。みんなから散々変態ストーカー扱いされたうえボッコボコに痛めつけられたあの先生が哀れでなりませんでした。彼が一体何をしたというのか。まあ、あの変態演技には笑いましたけども。



母親の同僚歯科医はもっと悲惨で、ちょっとイヤな奴ってだけだったのにクリニックであれだけ暴れてしまってはもう完全に人生台無しなんじゃないでしょうか。因果応報をテーマにするのであれば、大して関わりのない人を破滅させてしまったカイリーには腕一本持っていかれるくらいの報いが必要ではないかと思いましたが、特に何もお咎めなし。人形を封じた後は「もうこの家には二度と入りたくないわ」と言って立ち去ってオワリ。暖炉の火すら消さずに退去。これだから簡単に家を捨てられる金持ちはさあ…。


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