「エイリアン・アサシン」 感想 子供でも容赦なし

概要

原題:Assissinaut

製作:2019年アメリカ

発売:プルーク

監督:ドリュー・ボルドゥック

出演:シャノン・ハッチンソン/ヤスミナ・ペアレント/ヤエル・ハスカル/ジョナサン・ニューポート


人類が宇宙に進出した未来。初めての子供の宇宙飛行士たちが、大統領のいる宇宙ステーションへ行くことに。だが、大統領暗殺を狙うエイリアンの自爆テロにより、宇宙ステーションが大破してしまう。ポッドで逃れた大統領と子供たちは未知の惑星に不時着するが…


予告編

感想



ゲオ先行レンタルのSFホラー。

最近のゲオ先行レンタル品はアマプラ等でも普通に配信してますよね。これってゲオ的には構わないんでしょうか? ちょっと前まではゲオ先行品を借りるためだけにわざわざゲオに行ってたんですが、配信のおかげでその必要もないためすっかりDVDを借りてくる習慣もなくなってしまいました。レンタルDVD屋という商売がいよいよ風前の灯火になっているのではないかと心配してしまいます。



…で、この作品ですが、正直めちゃくちゃダルかったです。

本作はB級というよりC級、あるいはそれ以下?インディーズ映画かと感じるくらいビンボー臭く、うらぶれた寂しい空気が漂う作品です。私は超低予算だろうがインディーズだろうが「俺はこういうのが魅せたいんだ」という製作者の情熱さえ滾っていてくれれば、安くてもかっこ悪くても喜んで観ます。というかそういうのこそ観たいんです。本作に情熱が全く感じられないかと言えばそういうわけでもないのですが、それは序盤の一部と終盤だけに限られているように思いました。



82分という短めの尺の中、導入部以降の1時間が相当無気力で中だるみの極みです。中学生ぐらいの少女3人と少年1人が大統領暗殺未遂事件に巻き込まれて未知の惑星に不時着するという設定はいい。しかしそこであまりにもダラダラしすぎてます。生き延びていた軍人に出会って射撃練習したり、軍人の昔話を聞いたり、得体のしれない木の実を食って幻覚を見たり、少女2人が熱く見つめ合いながらキャッキャウフフしてみたり。未知の惑星で遭難し、救うべき大統領も重傷を負ってる危機的状況のわりにはやけにのん気に見える。これじゃただの時間潰しとしか思えないんですが。救難信号出してたっけ?



…まあそれさえ耐えれば、終盤にはグロい寄生エイリアンとのバトルというスプラッターな見どころがあるにはあります。健全なジュブナイル系SFなのかと思いきや、お子様方なのに容赦なくハラワタをぶちまけるなどやたら無惨な死に様を晒していく非情さ、悪趣味さはそこそこ悪くないです。


しかしラストは意外な真相が明らかになりはしたものの別に何も解決してないし、夕日に向かって歩く少女という絵面は情緒があっていいけども「結局どうすんだよ…」とつぶやきたくなる虚しさが漂う作品でした。


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