「ジュラシック S.W.A.T 対恐竜特殊部隊」 感想 住む世界が違うんです

概要

原題:TRIASSIC HUNT

製作:2021年アメリカ

発売:プライムウェーブ

監督:ジェラルド・ラシオナト

出演:マイケル・パレ/リネア・クイグリー/ラミロ・リール/クリスティ・クルーガー/シエナ・ファラル


とあるバイオ企業が秘密の実験でアロサウルスを現代に復活させた。だが、輸送中に二頭のアロサウルスが脱走してしまう。奴らを捕らえるため、凄腕の傭兵チームが招集された。だが、実はそれはアロサウルスを生体兵器として売り込むためのプロモーションを兼ねた実地テストだった。



予告編

感想





「リベンジ・ガンショット」から実に1年3か月ぶりのマイケル・パレ主演作。

しかし同時にあのジェラルド・ラシオナト監督最新作でもあります。

ついこの前「ヴェロキラプトル」を観たばっかりだというのに…



しかもこれ、事前には全く分からなかったんですが、どうも「ジュラシック・ユニバース ダーク・キングダム」の続編のようです。絶対の確信までは持てないけど、過去回想の映像がかなりそれっぽい。



つーかその「ジュラシック・ユニバース ダーク・キングダム」(長いな)は「ジュラシック・ユニバース」とは何の関係もないのに、プライムウェーブが勝手に続編みたいな売り方をしていたわけです。


が、せっかく本物の続編が作られたというのにどうして今度は素知らぬ顔をして別物みたいな売り方をするのでしょうか? プライムウェーブの販売戦略は支離滅裂すぎて理解できぬ。もともとは「ジュラシック・ワールド」のパチモンでもあるし、いよいよわけわからんぞ。



内容は、マイケル・パレ演じる悪の武器商人が開発させたアロサウルスを各国に売り込むために凄腕の傭兵チームと戦わせるという話。ちなみに、別に対恐竜用に訓練された特殊部隊でも何でもなくただの傭兵です。



マイケル・パレの役柄は「バトル・ドローン」とほぼ同じで、ストーリーそのものも酷似しています。ただアクションは比べ物にならないほどショボい。恐竜のCGは「ヴェロキラプトル」よりは少しだけましかな。ジャケ絵には恐竜がいっぱい映ってますが、実際出てくるのは2匹だけですからね。



ということで傭兵たちがアロサウルスと戦うシーンはくそどうでもいいしクソ映画には違いないんですが、そこはやはりマイケル・パレの卓越した演技力によって非常に笑える楽しいクソ映画に仕上がっております。



今回のパレは傭兵たちを噛ませ犬にしてGDPの高い国々(笑)にアロサウルスの戦闘力をアピールしています。パソコン画面の一昔前どころじゃない古臭さも笑えるし、オークション形式でだんだん値段が釣りあがっていき7億ドルまでいってしまうアホ臭さもたまらない。戦争で無敵の兵器になりますよ的なアピールしてるけどさあ…まあ細かいことには突っ込みますまい。



傭兵チームにその悪だくみが露見した後のリアクションもいつも通り素晴らしく、実に味わい深い表情でゴーマンなセリフを連発。



「私レベルの人間に法の力は及ばない」


「君や君の仲間とは住む世界が違うんだ」


「君を大富豪にすることも可能だ」(※命乞い)



いや~どうしてこういう偉そうな外道系ビジネスマンはマイケル・パレにこれほどマッチするのか。そんなパレを見ているだけで笑いが止まらない良いクソ映画でした。


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