「スプリンターズ 7人の自分」 感想 時間の流れに散った男

概要

原題:7 Splinters in Time

製作:2018年アメリカ

配信:アマゾンプライムビデオ

監督:ガブリエル・ジュデ・ワインシェル

出演:エドアルド・バレリーニ/グレッグ・ベニック/オースティン・ペンドルトン


10年以上前のことが思い出せず、時々妙なものが見えてしまうダリウスは、刑事の仕事を休職。一緒に暮らす老婆の世話をしていたが、ある殺人事件の捜査に呼び出される。そこで見たのは、自分と瓜二つの遺体だった。記憶の断片が真相を導くタイムトラベルSFサスペンス!

(↑アマゾン商品紹介より)


予告編

感想





itn印のアマプラ謎映画(※有料)


10年以上前のことが思い出せない刑事ダリウスが、ある殺人事件で自分と瓜二つの死体と出会う。それだけでなく他にも別の複数の自分自身と遭遇するが、その中にはダリウスをナイフで殺そうと襲い掛かって来る自分もいた。



…という感じの話ですが、非常に難解。ジャンル的にはタイムトラベル+サスペンスということになるのか。主人公ダリウスは時間漂流者で、最初にタイムトラベルをした際に「心にヒビがあった」ことが原因で、別々の7人に分裂してしまったとか何とか。えれえセンチメンタルで抽象的な設定です。



雰囲気はもう完全に芸術映画で、前半~中盤はカット割りが細かく、様々な時間軸・シーンが入れ替わり立ち替わりバラバラと出ては消えては断片的に語られていくので、何が何だか全くついていけない。ただそのぶん編集に費やした労力は相当なものだと考えられるし、いかにもアーティスティックな映像のクオリティもかなり高いので、内容がよくわからんでもそれなりに良い映画のようには見えます。



…ただ、私は寝ました。



それでも終盤のクライマックス以降はストーリーの流れが一つになっており、それまでよりわかりやすく見せてくれるのでまあ全然楽しめないということもなかったです。itn系アマプラ謎映画の中では比較的ましな方ではないでしょうか。いや、もしかすると見る人が観れば傑作なのかもしれません。劇中のセリフで



「私たちは幾重もの層と細胞と星座でできている

感覚と記憶の花が寂しく咲き 次の瞬間には枯れる」



というのがありましたが、本作の内容を端的に表している言葉かなと。

私はこういうスカした芸術映画は好みませんけども…。


コメント