「プレジデント・デイ ゾンビで復活した米国大統領たち」 感想 ジェームズ・ポークを知っているか?

概要

原題:PRESIDENTS DAY

製作:2016年アメリカ

配信:アマゾンプライムビデオ(トランスワールドアソシエイツ)

監督:デヴィッド・ズッカーマン

出演:モニカ・リケッツ/デヴィッド・ズッカーマン/ユート・ズムウォルト


大統領の日(祝日)に人里離れた山小屋へと遊びに来た若者たち。

だが、なぜかそこにゾンビ化して復活したかつての大統領たちが襲ってくる。


予告編

感想



トランスワールドアソシエイツ提供、配信スルーのゾンビコメディ。

ミッドナイトリリーシング印でZ級スレスレの超低予算作品ですが、今のところ無料ではなく200円払わないと観れません。どこを見ても誰一人話題にしてない中でこういう作品に金と時間を使うのは結構勇気が要りますよ。そのうち無料化するかもしれないし。まあ謎映画がもっと増えてほしいので金払って観ますけどね。



内容は、山小屋で遊んでいた若者たちがゾンビ化した大統領軍団に襲われるというもの。



まず作りがめちゃくちゃ安いうえに出演者のコミカルなオーバーアクトが相まって非常に厳しいものがあります。まるで学芸会…とまでは言いませんが、町内の素人演劇サークルの出し物を観ているかのようないたたまれなさを感じてしまいます。



アメリカの歴史に疎い私にも至らない点はあるのですが、ネタ的にも結構わかりにくいものが多々あります。リンカーンやワシントンが斧を振り回して襲ってくるのはまだ分かるとして、ニクソンが二丁拳銃の使い手なのはピンとこないし、


ウィリアム・タフトとか

ジェームズ・マディソンとか

ベンジャミン・ハリソンとか

ウィリアム・ハリソンとか

フランクリン・ピアースとか


言われても誰がどんな大統領だったかなんてサッパリです。


彼らは「死をもって歴史を教えるために来たのだ」と言うだけあって歴史の小ネタをまくしたてたり、あるいは若者側が大統領の過去の汚点をイジリながら倒したりするのですが、そんなマニアックな大統領のことなど知らんのでどこで笑っていいのか分からない。ジョン・タイラーなんてのもいましたが、ググってもジョン・タイターの方が優先的に表示されるし。知名度が低いこと自体をネタにいじられまくっていたジェームズ・ポークはまだ少しは面白かったかな。ポーク大統領なんて初めて聞いたけどwikiを見たら「最も知名度の低い大統領」と呼ばれているそうで。



そんな感じで無知な私も悪いとはいえただつらいだけのクソ映画かと思ったんですが、ジョー・ディマジオのサイン入りバットを携えたケネディと若者の対決シーンだけはやけにアクロバティックで見事なアクションを披露しており、感心させられました。そこだけ出来が良すぎて違和感があるくらいですよ。こういう変な尖り方をしている作品があるから謎映画漁りはやめられない。また、大統領軍団を倒すためにジョン・ブース(暗殺者)を召喚して味方につけようとする展開もひねくれていて良いです。まあアメリカ史に詳しいわけじゃないんでリンカーン暗殺時の小ネタは全然拾えませんでしたが。


コメント