「ボーンヤード」 感想 地獄の魔犬・トイプードル

概要

原題:THE BONEYARD

製作:1991年アメリカ

発売:ニューライン

監督:ジェームズ・カミンズ

出演:エド・ネルソン/デボラ・ローズ/ノーマン・フェル/ジェームズ・ユースターマン/フィリス・ディラー


自首した中国人の葬儀屋が隠し持っていた三人の子供の遺体。犯人によると、彼らはただの遺体ではなくキョンシーだと言う。担当の警部は、知人の霊能力者を連れて遺体安置所を訪れる。だが3体のキョンシーは医者たちを襲い、プードルまでもを巨大なゾンビへと変えてしまうのだった。


予告編

感想





あの、小さくて可愛らしい人類の友トイ・プードルが…







トイ・プードルが…








プードルが…!























ついに…ついにこのプードル映画を観ることができました。

我が心のバイブル「人喰い映画祭」でその存在を知ってから十数年…

まさか令和の今になってブルーレイが発売されるとは!

いやーうれしいですね。

ありがたく買わせていただきましたよ。

実に感無量でございます。



こういう場合、往々にして中身の方は期待を裏切るものであったりするのですが、本作はそんなことは全然なくバッチリ良く出来た神がかり的名珍作でした。これは素晴らしい!!



何が良いかって、まず3人の子供ゾンビ(キョンシー)の造形にものすごく気合が入っています。個人的には長いゾンビ映画史の中でもかなり上位に入るんではないかと思えるほど、恐ろしくキモ怖グロくて不気味なゾンビです。子供の頃に観ていたらトラウマ必至かな。



ただ、あんまり恐怖を煽るような演出がなく、妙にテンションの高い劇伴のせいもあってその怖さが7割引きくらいになっているのが実にもったいなくはある。かといってコメディか?と言われても前半~中盤はそんなに笑える絵面もギャグがあるわけでもなく、どっちつかずな雰囲気だったなと。人間ドラマもどちらかと言えばシリアス寄りです。



しかし、プードルの飼い主がゾンビ化したあたりで突如狂ったようにアクセルベタ踏み状態となり、観る者を笑いの坩堝へ叩きこんでくれます。あのババアゾンビは反則的インパクト。撮影中はさぞかし楽しかっただろうなあ。肝心のプードルはもちろんラスボスなので引っ張りに引っ張って出てくるのはラスト15分ぐらいからですが、こちらも想像以上にリキの入りまくった超リアルな造形で、安っぽさなど全く持って絶無なのがうれしい。やはりふざける時は全力でふざけないといけません。キルカウントがゼロっていうのが唯一残念な点ではありますが、それでもあれだけ巨大なゾンプードルが暴れまくってくれただけでも充分レジェンドでしょう。そんな感じでとにかく極上の珍作ですので、好事家は必見と言っておきます。






コメント

Jing-Fu さんの投稿…
岩石さんこんばんは〜。
お互いのルーツの一つ、人喰い映画祭でドドンと1ページ紹介されてたやつですよね〜。
個人的には中国少年ゾンビってのが気になってましたが、ちゃんとキョンシーって名目になってるんですかね?
こういう穴中の穴作品が良心的な形で手に入るのは素晴らしいですね!
岩石入道 さんの投稿…
>Jing-Fuさん

どうもこんにちは。あの本は数ある映画本の中でも一番好きですね。本作の中国少年(少女?)ゾンビはちゃんとキョンシー扱いされてましたよ。アメリカ映画でキョンシーってのもすごく珍しいですよね。ゾンプードルも正確にはプードルキョンシーってことになるのかな?