「人食いスネーク～殺人アイランド～」　感想　Nine Head Snake

概要

原題：わからん

製作：2020年中国

配信：ハーク

監督：リン・ユータン

出演：リー・ジョンユー/ジャン・ジーラン/リー・カイ/ユー・メイイエン

人里離れた深い山奥で頭が九つある大蛇が目撃される。遺伝子工学の研究チームは用心棒やガイドと共に九頭蛇を探しに行く。だが、それは何者かが遺伝子改造により作り出したモンスターだった。しかも、九頭蛇に襲われ逃げ帰ろうとするもメンバーの中に裏切り者がいると発覚する。

予告編

感想

またも中国産モンスターパニック。今度はヘビですが、一体何本目なのやら。中国人はヘビ映画ばっかり作り過ぎじゃないですかね。たまには殺人パンダ映画でも作ってくれないかな。そしてこの何ともやる気のないテキトーな邦題がたまらない。何だ「殺人アイランド」ってやっつけすぎる。そもそもこの映画の舞台って島でしたっけ？ただの人里離れた山奥としか描写されてないように見えたんですが。

しかも、九頭蛇が…くっそショボイ。一体何世代前のＣＧなんだよとつっこみたくなる低品質感。アサイラムでももうちょっとましですよ。ガオー！ガオー！とダラダラ威嚇はすれどもなかなか襲ってこないし、中国人が無駄にあたふたしてる絵面が長すぎる。例によってグロも流血も何もないので実に空虚です。いくら中国産、低予算と言ってもこれはひどい。テレ東で放映されてたら笑って観られるでしょうけども、新作料金では…。

ただ本作、いつもの中国モンパニと少し違ってサスペンス要素が強めとなっております。この九頭蛇を作り出した邪悪な科学者はチームの中の一体誰なのか！？と疑心暗鬼な人間関係がヘビでは足りない緊張感を多少なりとも補完してくれます。特に何も考えずに観ていたので黒幕の正体にはそこそこ驚きました。この点については、まあ良かったかなと。

…とはいえあっちゃこっちゃが異常に粗雑な作りで、特にクライマックスではその黒幕のうち一人が何の前触れもなくいきなり勝手に死んでいたりと編集ミスとしか思えないほどの脈絡のない展開でかなり混乱させられます。完成品をチェックしてないんですかね。九頭蛇のデキといい本当に何もかもが乱雑極まりない。エンディングでは謎のおまけ映像が入るんですが、用心棒が怪談を語っていたら教授が便所でコケたという全く意味の分からない支離滅裂な内容だし。これだから中国の製品はいまいち信用できないんですよ。