概要
原題:わからん
製作:2021年中国
発売:配信のみ
監督:ツイ・イエンロン
出演:ジン・ジア/ジャン・イーシュエン/ジー・ヤーウェン
人類が産み出す莫大なゴミを処理するため、遺伝子操作でゴミを食らう新型ゴキブリが開発された。開発者はそれを世界各国にプレゼンしようと大量に船に積んで出航するが、なぜかゴキブリが暴走し人間を襲い始める。
予告編
感想
人類のゴミ問題をなぜかゴキブリによって解決しようとしたが、そのゴキブリが暴走してしまう話。
ゴキブリって私は今まで一度も見たことがないんですよね。そんなに気持ち悪いもんなんですかね? 東京に住んでいる私の妹は自宅にゴキブリが出ると泣き叫びながら実家の母に電話して何時間も切ってくれないらしいのですが、そう聞くともはやフェイスハガーと同等レベルの危険生物のように思えてきます。YOUTUBEではゴキブリ退治のためにわざわざ巨大アシダカグモを何匹も購入して自宅に解き放つ女性も見ました。どう考えてもアシダカグモの方がキモいと思うんですよ。バケモンにはバケモンをぶつけんだよ!的な発想は楽しそうだけど。人間をそれほどまでの狂気に追い込むゴキブリとは一体どれだけおぞましい生物なのか。少しだけ知的好奇心を刺激されてしまいます。
しかしそんな目で本作を観ると、どうもいまいちと言わざるを得ません。クオリティ低めのCGで描かれるゴキブリはツルンとした質感の甲虫のようで動作もゆったりしており特に生理的嫌悪感を煽るほどのものではない。まあ、リアルなゴキブリを知る者であれば現物を連想してキモがれるのかもしれませんが、いかんせんゴキブリと遭遇していない人間にはピンと来ない。
内容的にはいつも通りの中国モンパニで、相変わらずの父と娘の絆、それと中国人が異常に好む「ここは俺に任せて先に行け!!」展開、グロは一切見せない偽りの健全さ、どこを取っても既視感まみれ。
ゴミ掃除をするはずのゴキブリがなぜ人間を襲うんだ!?…っていう疑問に「人間をゴミだと認識したから」というのも実にありがちな話ですが、何だか妙にプロパガンダ臭が漂っています。教師になった主人公の娘が子供たちにゴミ分別の大事さを説き、「ゴミ処理は全人類の責任だ」「中国もゴミ分別を推進しています」などとテロップを出してくる。そういう啓蒙自体は良いことかもしれませんが、ゴキブリに喰わせて処理する映画でそんなことを言われてもあんまりまじめに受け取ってくれる人はいないのではないかと思います。
コメント
突然ですがキャビン(2013 オカルトホラー…コメディ?)て
観たことありますか?
あなたの想像力なんて、たかが知れている という強気なキャッチコピーの。
これかなり玄人向けの映画だと思いまして、もし観たことがあれば軽くでも感想が知りたいです。かなり賛否分かれるみたいなので…
当時何も知らずに観た私にはただのクソ映画だったのですが岩石様なら…?ということで。
もししゃーない観てやろうじゃないか、ってことであれば申し訳ないのですが今だいたいのサイトで配信されていないようで、TSUTAYAのレンタル(札幌のお店はだいたい取り扱ってました)にしかないようなので、もしいつかの機会にまとめ借りするタイミングで仲間にいれてやってください。
いつか覚えていてくれてたらお願いします。
どうもこんにちは。「キャビン」はブルーレイを持っていてそこそこ好きな作品ですよ。ただ、最後に見たのはだいぶ前なんで細かいところはうろ覚えですが。
この映画は、山小屋へ遊びに来た若者グループを謎のチームが「B級ホラーのお約束通りに殺していく」儀式を行って古の神々(=観客)を満足させよう、っていうメタ構造がユニークでしたよね。
異質な匿名さんはただのクソ映画だと思われたそうですが、これはお約束まみれのB級ホラーを好んで観ている人にこそ刺さってしまう作品なので仕方ないかもしれません。
「お前らこうでないと満足しないんだろ?こんなので満足してるんだろ?」とバカにされてるような感じもしてアレなんですが、それだけでなくモンスター軍団の派手な大殺戮でそういう枠組みを破壊する爽快感などもあってかなり楽しめた記憶があります。
しかしこれを観た保守的なホラーファンは複雑な気分になったりしたのかなあ…なんて思いましたね。私はB級ホラーマニアでも型にはまり切った作品よりは一風変わった珍作を好むタチなので「古の神々」にそのままは当てはまらないつもりでしたが、好みに合わないホラー映画を観て怒り出すことは普通にあるわけで、作り手から見たら同じようなもんでしょうかね。
おぉーすでに観てらっしゃったんですね!
やはり楽しめたんですね、たくさんの映画を観てそれぞれのシチュエーションにピンと来る人は手をたたいて喜ぶ(大袈裟)みたいに他のレビューで書かれてたので、、、
TSUTAYA店頭のジャケットでちょっとしたどんでん返し(まあこれもそうなんでしょうけど)とサスペンス的なものを想像した私には後半につれとんでもない展開になっていき、これ以来TSUTAYAのポップは信用できない病に罹患しています。w
感想本当にありがとうございました★
なんだか安心しました笑
そういえば日本人とJホラーをおちょくっているような場面もあって笑えましたね。しかし「どんでん返しありのサスペンス」と思って手に取られていたとは…それは方向性が違いすぎですな。レンタル映画業界は海千山千のペテン師が跋扈する戦場のようなものですから宣伝を信用してはいけないのはもちろんですが、逆に心理戦を楽しむつもりでかかると良いのではないでしょうか。
そんな昔のことを覚えていてトラウマになるほどキモイんですね。そう聞くとゴキブリがいないのは北海道の隠れたメリットかもしれません。そこをもっと道がアピールすればゴキ恐怖症の人が移住してくれるかな…
ところでこの映画のゴキブリは大してキモくないと思いますよ、まあそもそもあまり面白くないんでオススメはしませんけども。