「ゴーストライター 密約」 感想 形而上学的な死後のマニュアル

概要

原題:Death Sentences

製作:2020年アメリカ

配信:トランスワールドアソシエイツ

監督:ジョー・レオン

出演:レミアラ・イヴ/アルセラジャ・ブラク/ジョー・レオン/アンドレアス・カッソ


デビュー作が高評価を受けた新人作家のアラベラは早くもスランプに陥っていた。彼女は執筆に集中するため、森の中の一軒家にこもり始める。だがその夜、不気味な女性の霊を目撃。やっぱり帰宅しようとするが、車がパンクしてそれも不可能になってしまう。さらにその晩、またしても現れた亡霊は自殺した従姉だと名乗り…


予告編

感想



「霊と交わした交換条件、それは殺人犯を暴き出すこと!

成仏できない霊の死の真相を探りつつ、新作執筆を行う異色ホラー!」



…だそうです。



330円払って鑑賞しましたが、もうオープニングクレジットからホームビデオ感全開のZ級丸出しジャンク映画でとんでもなくキツかったです。懲役94分の刑に処されたも同然と言わざるを得ない。クオリティという点では「デストイレ」シリーズとあまり差がないです。正直ネタに走ってない分デストイレより厳しい。そのうえデストイレより30分ぐらい長いし! 一般人がスマホで一般人を適当に撮ってるだけにしか見えないのです。



作家という設定の女性が森の一軒家でコーラを飲んでくそでかいゲップをかましたり、森の中でのんびりヨガとか太極拳みたいな健康法に興じてたり、パソコンの前でうなってる映像をホームビデオクオリティで垂れ流される序盤があまりにもキツイ。もはや精神的に暴力を振るわれていると言っても過言ではない。あまりの体感時間の長さに意識が飛びかけ、そろそろ終わりかな?と思ってシークバーを確認したらまだ20分も経っていなかった時の衝撃。



あと1時間以上もどうすんだよこのホームビデオは…!?

もぅマヂ無理…



と絶望に打ちひしがれていたところ、私のスマホに着信が。


あとは知人と雑談しながら、一応画面はずっと眺めていました。が、作家の前に従姉の霊が現れ、洗剤を飲まされて殺されたとか、形而上学的なうんたらがどうとか、急に「死んだ後のマニュアルなんて誰もくれないの!」などとちょっと面白いことを叫んだりとか色々なんかやってましたが、目が滑りまくりで全く内容は頭に入って来ませんでした。



トランスワールドアソシエイツさんはひたすら淡々と謎のC級~Z級映画を配信しまくってくれるありがたい存在ですが、無言でばらまくのではなくコンマビジョンみたいに開き直ってクソさを売りにしてクソ映画マニアに訴求しながら面白おかしく商売した方がいいんじゃないのかなあ…と、たまに思います。いや、クソじゃないちゃんとした映画も配信してくれてるんですけどね。そんな中にこういう途方もない危険物が混じってるのは非常に不味いのではないでしょうか。


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