「サマリタン」 感想 ジジイの教科書

概要

原題:Samatitan

製作:2022年アメリカ

配信:アマゾンプライムビデオ

監督:ジュリアス・エイヴァリー

出演:シルベスター・スタローン/ジャボン・“ワナ”・ウォルトン/ピルー・アスベック


ナメてたじいさんが実はスタローンだった…


予告編

感想



アマプラ独占配信のスタローン主演最新作。


何だかやけに治安の悪いグラニット・シティという町が舞台で、かつてそこにはサマリタンとネメシスというスーパーヒーローが居たが、彼らはなんやかんやで対立してしまい戦いの末に相打ちになって死んだのだった。



…というような前振りがあり、つまり私の苦手とする「アメコミ的なスーパーヒーロー映画」のようです。が、まあスタローン主演であればスルーするわけにもいかないかなと。



アメコミ系の何が苦手かって、まずどいつもこいつも理解しがたい全身タイツやスーツで身を包んでいるところです。アイアンマンやスーパーマン、スパイダーマン、バットマンくらいは観たことがありますが、どうもハマれなかった。古典的アメリカンヒーローのあのバタ臭いセンスはどうしても理解できないのです。本作のサマリタンもロボコップを簡素にしたようなザコっぽいコスチュームが非常に…その…ダサイ。なんであんなもん着る必要があるのか全くわかんないんですよ。



とはいえ、あのダサい姿は過去回想で多少出てくるのみだったので本作ではあまり気にはならなかったです。本作は過去がどうであろうと現在の画面上ではあくまでただのスタローンが大暴れしてギャングをボコっているだけなのでアメコミ感は全然なくて、単なる普通のスタローンのアクション映画として観られるところが実に良い。



隠居したジジイがギャングに囚われた近所のクソガキを助けに行く!


何か色々既視感はありますがまあそんな感じの話なので、ジジイの過去がわけのわからんスーパーヒーローだったとかそんな些末なことはどうでもよいのです。本当になんでそんなパワーがあるのかとか全く説明ないしな。そのジジイがスタローンであるならばそれだけで説得力は充分なんです。



まあ、男のリトマス試験紙映画で言えば「ランボー 最後の戦場」とやってること自体はあんまり変わらんような気もします。俺は違うんだよ、俺はもうそういうことやんねえんだよ、俺に期待すんなよ、とかゴネつつ何だかんだ助けに行っちゃう流れが。こっちは戦いの規模はだいぶ小さくてゴア描写も全然ないけど、男のカーナビが年を重ねている分キャラクターに深みがあります。

スタローンはもう後期高齢者のはずですが、未だにギャング共をまとめてボコボコにしても何の違和感もないほど兵(ツワモノ)のオーラを漂わせていられるのは本当に素晴らしいですね。



ということで、頭を使う必要も全く無い午後ロースピリッツ溢れる良作でした。いや、人によっては考察とかする余地があるのかもしれんけど、ただただスタローンの魂の波動を感じ取れればそれでいいんじゃないかと私は思います。


「サマリタン」(Amazon prime video)


コメント

切り裂きシンザ さんの投稿…
へーアメコミ系苦手なんですね、私はマーベルでもDCコミックでも全然大丈夫ですw
小さいころから「宇宙怪人ゴースト」とかアメコミ系のアニメとか観てましたから耐性がついているのかもしれません。それに昔のSF物はぴったりした服のヒーローが多かったしw

それはさておき、このスタローンの映画、気になっていたんですが・・早速観ることにしますね。
岩石入道 さんの投稿…
>切り裂きシンザさん

最初はそうでもなかったんですが、どうも供給過剰で苦手になっちゃいました。劇場へ行くたびに必ず何本も予告編入りますからねえ。ま…またスーパーヒーローか…って思っちゃうんですよ。ただアメコミでも「パニッシャー」みたいなやつなら楽しめますけどね。
この作品もヒーローものというよりスタローン臭の方が強くて抵抗がなかったですね。面白さという点ではジャッジ・ドレッドとかデモリションマンぐらいだったかなとは思いますが。