概要
原題:大蛇3
製作:2020年中国
発売:ハーク
監督:リン・ツェンザオ
出演:チェン・ズーハン/ルオ・イークン/ガオ・リンユン
テーマパークの開発地で岩盤を爆破した時、地下から大蛇と恐竜が現れる。そんなことを知らず、銭社長は資金集めのため完成前の荒島パークにツアー客を招待。だが、銭社長は小便中に突然現れた悪魔カエルによって喰われてしまう。取り残された客も大蛇に襲われ、何とか島から逃げ出そうとするが…
予告編
感想
現在大ヒット公開中の「ジュラシック・ワールド 新たなる支配者」のパチモンとしてリリースされた中華製モンパニ。アマゾンレビューを見ると既に騙された人が結構いるようで、お気の毒様ですという他ございません。レンタルDVDであればジャケットの煽り文句の入れ方が昭和臭い時点で気が付くでしょうが、配信サイトのサムネ絵だとなぜか煽り文句は省かれてるし、シロウトには難しかったかもしれませんね。私は逆に本家「ジュラシック・ワールド」シリーズを全然観ようとしてないので、騙されようがなく安心です。
そんな本作の実態ですが、そもそも中国映画だし、そのうえ原題が「大蛇3」となんか知らんシリーズの3作目だったりするし、極めつけに原題通り大蛇がメインで恐竜はそこまで活躍しなかったりと色んな意味でアレ。誤認してレンタルした人はそりゃ激怒するよな…と思いました。まあ別に今に始まった事でもないけど。
モンスターパニックというよりは、ゴジラvsアスラみたいな怪獣映画のノリに近いので、大蛇なんて正義の怪獣とばかりにお子様と心を通わせたりしてくれます。つまり「春休みに子供が観たがるような映画」を狙って作られています。まあ、ただの「大蛇」ではキャラクター的に地味すぎてお子様への訴求力には欠けるのではないかとも思いますが…3つも作られたならそれなりにウケてるのかな。
そんな感じなので大蛇と恐竜はどうでもいい、というか恐竜に至っては登場するたびにやたら足音とか鳴き声の音量がデカすぎてウンザリするくらいなのですが、その代わり前座で登場する悪魔ガエルが実にいい。めちゃくちゃ長い舌をビローンと伸ばして、危険地帯で能天気に小便かましてる銭社長に吸い付くシーンが面白い。ビジュアル的にもなんだそりゃと突っ込みたくなるユーモラスな造形と動きで気に入りました。
しかし楽しめたのもそんな前半だけ。大した個性もない大蛇とか恐竜があまりにどうでもよすぎて後半はほぼ寝てしまいました。そんな奴らよりも、この悪魔ガエルをメインに据えたパニックホラーを撮って頂きたかったなと。そんな風に思いました。
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コメント
>2022年8月29日 14:50 の匿名さん
それはお気の毒さまです。
全くこんな紛らわしいものを出すなんて良からぬ配給会社があったもんですな