概要
原題:Witches of the Water
製作:2019年アメリカ
配信:トランスワールドアソシエイツ
監督:ルイーザ・ウォーレン
出演:トム・ヘンドリック/レベッカ・フィンチ/ケイト・ラッシュ
新聞記者のジェイクは、地元の海岸で多発する行方不明事件について取材していた。だが地元漁師には取材を拒否され、挙句の果てには恋人とルームメイトの浮気現場を目撃。傷心のジェイクが海辺で佇んでいると謎めいた女が現れ、ジェイクはその虜となってしまう。
予告編
感想
英国クソ映画界の女王ルイーザ・ウォーレン監督&スコット・ジェフリー脚本作品。おまけに暗黒と絶望のitn distribution印。ご丁寧にエンドクレジット後にもitnロゴが拝めます。
けっこう前から配信はされていたのですが、ようやっと覚悟を決めて鑑賞してみました。
内容は、恋人に浮気されて落ち込んでいる新聞記者ジェイクが海の魔物セイレーン(?)の虜になってしまうという話。
そもそも邦題からしてマーメイドとセイレーンをごっちゃにしているのですが、そのうえ本編を見ると「魔女」と言われていたりする。原題もそうか。さらに主役セイレーン(?)のレベッカ・フィンチはもろに貞子みたいなビジュアルになったりもするし、集団で人間に食らいつくお仲間のセイレーン(?)たちはどこからどう見てもただのゾンビだったりします。こいつらは一体何なんだ。
↑この画像を思い出しました。
地元漁師がセーター着て毛糸の帽子をかぶっており、どう見ても真夏ではない。なのに深夜のビーチで海水浴をしようとするアホ共。そして彼らの肉に勢いよくかぶりつくセイレーン魔女ゾンビたち。獲物へ向かっての真面目な全力ダッシュぶりが笑えます。人魚とかセイレーンのやることじゃないよね。しかも一見凄惨なゴアシーンのようでいて、ただ血糊を塗りたくっているだけなので被害者のどこにも傷は存在しません。ルイーザ・ウォーレン監督作品は大体いつもそんな感じですが。
それどころかジェイクのルームメイトが部屋で襲われて食い殺された際、どう考えても痕跡が残っていないとおかしいのですが、跡形もなく消え去っています。何という完全犯罪。血の一滴も余さずしゃぶり尽くしたとでもいうのか。
内容は突っ込みどころ満載なうえに薄っぺらい。しかしみんな暗い顔をして悲恋ものみたいな哀しげなムードだけは何とか醸成しており、それをちゃんと保ったまま陰鬱なラストを迎えてはいます。そこだけは悪くないような気もします。…が、その余韻の全てを一瞬にして吹き飛ばしてしまう明るく能天気なエンディングテーマ曲には笑ってしまいました。この監督わざとクソ映画を作ってるとしか思えません。
「ザ・マーメイド セイレーンの呪い」(Amazon Prime Video)
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