概要
原題:MAKO
製作:2021年エジプト
発売:アメイジングD.C.
監督:モハメド・ヘシャム・エル・ラシディ
出演:ムラト・イルディリム/ニコラス・ムアワード、バスマ/ナヒド・エル・セバイ/サルマ・エルシミー
念願だったドキュメンタリー映画の賞を受賞したラナ。だが、それは手違いだったとして取り消されてしまう。次回作の製作にとりかかったラナは、負のエネルギーが満ちている海域に存在する沈没船を題材にする。だが、そこには凶悪な人食いサメがいたのだった。
予告編
感想
非常に珍しいエジプト製のクソサメ映画。
エジプト映画自体初めて見たかもしれません。しかも本国では3週連続興行収入1位だとか何とか…この内容で?本当か??
本作、導入部が恐ろしく悲痛です。主人公はドキュメンタリー映画監督のラナ。子供の頃からの夢だったという映画賞を見事受賞し、壇上で喜び全開のスピーチを得意げに披露。それなのに「ごめん、やっぱりアンタじゃなかったわ」と急にハシゴを外されてしまう。
これはいくらなんでもカワイソすぎないですかね。ここまで酷い大恥をかかされるシチュエーションは今まで見たことがありません。実話ベースとか言ってるけどこれが実話だったらどうしましょう。共感性羞恥を超えたいたたまれなさを感じます。もうその場で司会者やプレゼンターがぶちのめされても仕方がないレベルの大失態ではないか。私ならそいつらを皆殺しにしてから切腹しますね。しかしラナはちょっとヘコんだだけであとは特に何事もなかったかのように授賞式は進む。これがエジプトのお国柄なんだろうか…なんていい加減な国民性なんだ…と思わされてしまいます。
そんな途方もない大惨事にもめげずラナは次回作の製作に取り組み、呪われた海域に沈む船を取材することに。しかし、そこには人食いザメのマコちゃんがウロついており、潜水したまま上がれなくなってしまう。
ということで「海底47m」の1作目と2作目のいいとこ取りを試みたような設定のサメ映画となっています。「ジョーズ・ザ・モンスター」などと比べればちゃんとダイビングして水中で真面目に撮影しているだけでも頑張っているなあとは思います。
しかしマコちゃんの出番は極めて少なく、酸素がなくなるスリルも特にない。ひたすら沈没船の中でウダウダしているか、船上組がウダウダもめているだけなので死ぬほど退屈です。しかも人数が多くて誰が誰だかほとんど分からない。最近このパターン多いんだけど、もしかして私は相貌失認か何かなんでしょうか。でもダイビングスーツ着てたら顔もあまり見えないしやっぱり分からん。
どうでもいいけど人食いサメの名前はメグとかマコとか魔女っ子みたいな名前が多くてアレですね。サメ映画もいい加減ネタ切れだろうしそのうち魔法を使うサメが出てきてもおかしくないかもしれません。本作もせっかくエジプト製なんだからこんなありきたりなやつじゃなくて、砂漠を泳ぐ呪いのミイラザメみたいなのが襲ってくるサメ映画にしてくれればもっと面白かったのではないかと思います。
コメント
晒しオープニングはじめお金もかかってて、EDロールも何かスタイリッシュ
すごく小奇麗ではある
なんか夫婦で感動的らしきBGMを流しながら話をしていても、
誰がどっちでなのかすら分からない
だめよだめよいややめてしなないで、クッソ無駄に長ぇ女房のセリフ
内心「早く終われよ…」イライラ(1:12:00ぐらい)
そして主役のサメが頑張るのは最後の最後、
ラストシーンに捕食シーンをまとめる、意味不明
「足が!足が!(見えてない)」
うーん…
真面目にお金をかけて作って、
本国ではかなりのヒット…
それでも、かなりのクソサメ映画。
サメはともかく、人間ドラマ的には向こうの人には
それなりに面白がれる内容なのかもしれませんね。