「タツマキ TATSUMAKI」 感想 ホームレスのお天気戦争

概要

原題:Weather Wars

製作:2011年アメリカ

配信:トランスワールドアソシエイツ

監督:トドール・チャプカノフ

出演:ジェイソン・ロンドン/ウェス・ブラウン/ エリン・ケイヒル


オルドリッジ上院議員を狙った気象テロが発生。首謀者は気象兵器プロジェクトを抹消されたことを恨んだ超科学者グランジ博士だった。博士の息子二人は父のテロを止めるために、博士の助手と共に協力し合い奔走するが…


予告編

感想



2011年製のディザスター・パニック映画。

…かと思ったら本作で人々を襲うのはただの自然現象ではなく、気象兵器によって引き起こされる人為的な気象テロでした。これは意外と珍しい題材。原題は「Weather Wars」であり、言うほど竜巻に特化しているわけではないので、どうせなら「猛獣WARS」に便乗して「気象WARS」みたいな邦題にしておけばもう少しクソ映画マニアの気を惹いたのではないかと考えられます。クソ映画マニアと言えば監督は「SWAT vs デビル」で有名な人ですが、本作はそれほどひどくはなかったです。



ちなみに吹き替え版を鑑賞したのですが、非常に味わい深い演技がたまらなかったです。配給会社の社員がやっているのか、それとも声優学校の生徒がやっているのか気になるところですが、どこにもクレジットがないので何もわからないのが残念です。



お話としては父親の気象テロを止めようとする兄弟という図式。なので、全米が震撼するほど大規模なテロが起きようが家庭内の揉め事におさまっている雰囲気もあり、スケールは小さく感じます。散々大仰な気象テロを起こしてもターゲットの上院議員たったひとりをなかなか仕留められないのもその要因か。ただ、仕留めることより力の誇示が優先だったとも思えます。



映像的にはヘボいとはいえ独自性が強いおかげか安っぽさはそれほど気になりません。一見ただの路上生活者にしか見えないグランジ博士がスマホのような機械をいじってプラズマ球みたいなのを発生させたり雹を降らせたりする絵面はなかなか愉快で面白いです。ただそういった楽しい見どころはどちらかというと前半に多く、後半はいまいち盛り上がらなかったような印象でした。


「タツマキ TATSUMAKI」(Amazon Prime Video)

コメント