「キル・ゲーム」 感想 勝手に戦え!

概要

原題:APEX

製作:2021年アメリカ

発売:ハピネットファントム・スタジオ

監督:エドワード・ドレイク

出演:ブルース・ウィリス/ニール・マクドノー/コーリー・ラージ/アレクシア・ファスト/ロックリン・マンロー/ミーガン・ペータ・ヒル


星の数ほどの前科を持つ凶悪犯・マローンは、エーペックスのターゲットに選ばれる。それは大富豪が孤島で行うマンハンティングゲームであり、夜明けまで逃げ切れば無罪放免だという。だが、彼の前に最強のハンター6人が立ちはだかる。


予告編

感想





ブルース・ウィリス主演(?)のSFアクション映画。

見始めてから気が付いたんですが、「コズミック・シン」のエドワード・ドレイク監督作品でした。



ということで本作も驚くほどのポンコツさ具合。

いや、愛せるタイプの駄作ではあります。私は「アンチ・ライフ」もそれなりに楽しめたクチなので。



しかしそれにしてもどうしてこんな脚本でGOサインが出てしまうのかは理解不能です。これでどうしてドレイク&ウィリスコンビの新作が続々作られてしまうのかもわからない。一体誰がカネを出しているんだ。IMDBによれば興行収入が11984ドルだとか。大丈夫なのそれ?



一応、孤島でのマンハンティング・ゲームとあって設定とお話はシンプル。一言でいえば


「ブルース・ウィリスVS最強ハンターチーム」


それだけ。なので「コズミック・シン」に比べれば大変わかりやすく、楽しめる方ではあります。



しかし、問題はブルース・ウィリスと最強ハンターチームが戦ってくれないことです。お前は一体何を言っているんだ?と自分でも思いますが、実際そうなんだから仕方ない。最強ハンターチームはなぜか初っ端から勢いよく仲間割れを始めてしまい、ブルース・ウィリスのあずかり知らぬところで勝手に殺し合ってどんどん人数を減らしていきます。



この試合開始直後から全力でオウンゴールを連発するが如き暴挙!

こんなプロットで映画を作ろうと考えたのは一体どこのどいつなんだ。



ほんでブルース・ウィリスは何をするのかといえば、のんびり森をお散歩しながら葉巻を吸ったり木の実を食ったりしているだけなのです。いや、確かにもう引退直前のおじいちゃんだからアクションできないのは分かってますけどね。無理をする必要は全く無いと思いますよ。



しかしこうも能天気なBGMを流しながらブラブラ散策しているだけってのはさすがに驚きました。それも「森はクソだ。土もクソ。とりわけ木はクソだ」などと意味不明な悪態をつきながら。この映画が一番クソだろ。我々は一体何を見せられているのか。しかしながらここまで来ると一周回って逆に面白いです。



それでもラスト10分になって急に思い出したように追加されたザコ共を蹴散らし、最強ハンターのリーダーと一騎打ちに。が、その時の会話が本当に意味わからんひどさでまた驚きます。全体的に背伸びしたカッコつけ感だけが漂っており、何も意味がない。その辺の中学生に脚本書かせたんじゃないのかと疑いたくなります。そのうえ決着のつけ方も何もかもテキトーの極みで笑うしかない。何かもう突き抜けたポンコツぶりを楽しめてしまう珍品でした。


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