概要
原題:KILL KANE
製作:2018年イギリス
配信:トランスワールドアソシエイツ
監督:アダム・ステファン・ケリー
出演:ヴィニー・ジョーンズ/ニコル・ファラデイ/セバスチャン・ストリート
レイは妻とドライブ中にギャングたちの処刑現場を目撃。その場は逃げられたものの、ギャングたちに自宅を突き止められ、愛する家族を皆殺しにされてしまう。重傷を負いながらも九死に一生を得たレイは、ギャングたちを一人ひとり葬っていく。
予告編
感想
イギリス製のリベンジ・アクションもの。
かと思ったらアクションシーンなんて一つもないし、ジャケ絵のようなでかい銃も使わないし、爆発も一切起きません。大変静かな映画です。
本作の主演はどこかで見た顔だと思ったらあのヴィニー・ジョーンズ。そう、あの赤んぼが28人も出てくる謎ホラー「イン・アンド・アウト」で指を全部切り落とされた挙句ゴミのように殺されたマッチョ坊主です。そんなことまで分かってしまう自分が怖い。まあ元サッカー選手らしいんでサッカーファンならすぐ分かるのかもしれませんが。あと何気にリー・ベインも出演しているようですが、どこにいたのか気づきませんでした。
内容の方はギャングに家族を殺された男の復讐劇で、特にこれといった見どころは何もありません。まあ、製作費は激安なんだろうし、仕方ないよね…とは思います。
ただ、ヴィニー・ジョーンズはそれなりにマッチョで微妙にランディ・クートゥアに似てるような気もする。せっかくそんなゴツい人を使うのであればもう少し格闘シーンがあってもバチは当たらないのではないか。せっかくのリベンジも拳銃一発であっさり終わらせてばかりでは物足りない。端的に言うと「お前の中に棲む獣が見てえんだよ!」って気持ちです。こんな邦題だしな。
さらに、時系列が切り刻まれているという致命的な問題があります。どうして超低予算謎映画はこうも時系列を無駄に細かくイジリたがるのか。やっぱりタランティーノのせいか? まあ本作はレイの回想が混じってる形なんですけど、それにしても…。前半で家族がギャングに撃ち殺されたと思いきや、終盤になってもまた家族が揃ってギャングに追い詰められていたりといつまで経ってもリベンジ編に集中してくれません。そのため、ただでさえ少ない爽快感がさらにスポイルされてしまっています。
そんな感じなのでこの映画について語っている人がほとんどおらず、かろうじてアマゾンとギャオにレビューが数件あるのみです。ほぼ誰も見ていないし観る必要もない。そんな悲しき作品ですが、クソ映画ではないと思うしたまには顧みてあげてほしい。そんな風に思いました。
「リベンジ・ビースト」(Amazon Prime Video)
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