「サイコ・ウォード 封鎖病棟〜絶体絶命〜」 感想 メタボ vs 薄毛

概要

原題:PSYCHO WARD

製作:2007年アメリカ

発売:CURIOUSCOPE

監督:パトリック・マクブリアティ

出演:ジャクリーヌ・ベッツ/リアム・カード, ボビー・ホーバツ, ティム・クラーク, サンディ・レイ


かつて重犯罪者を収容し、人体実験を行っていたとうわさのブラック・クリーク拘置所跡。そこへドキュメンタリー映画の撮影をしに犯罪心理学の教授リチャードたちが訪れる。だが、そこにはまだ凶悪な犯罪者が潜んでいたのだ…


予告編

感想





拘置所跡にやってきた若者たちが殺人鬼に襲われる、シンプルな低予算ホラー映画。宣伝では「三人のサイコキラーと犯罪心理学チームとの息のつけない心理合戦!」とか書かれてますが、サイコキラーは1人しかいないし心理戦もくそもありません。



本作、てっきり「ザ・ウォード 監禁病棟」のパチモンだと思っていたのですが、製作は2007年とけっこう古めなので違うんですね。と思ったらDVDの発売日は2012年なのでやっぱり日本の配給会社がパチモン化させた作品のようです。ややこしいな。



私もすっかり中の年なので2007年なんてわりと最近だよねーなんて思ってしまうのですが、映像がめちゃくちゃ古臭くて驚きます。安いデジカメで撮影したのか、Z級に近い映像。ただ、廃墟は本物なのでそれなりに不気味な雰囲気を味わえないこともないです。



そこに潜む殺人鬼はかなりの肥満体。スラッシャー映画でここまでメタボな殺人鬼は珍しいですが、人間は基本的にデカい方が強いのでアリっちゃアリか。もしああいうのと出会ってしまったら落ち着いてヒザを狙いましょう。デブはヒザがもろいものです。



そんなヘビー級殺人鬼に挑むのは犯罪心理学の専門家。若くて男前だが、すでに薄毛がかなり進行してしまっている。余計なお世話だろうけどもう坊主にした方がかっこよくなると思います。まあ自分も少しずつ薄毛に進行されたら悪あがきしたくなるのかもしれんけど…



で、殺人鬼は心理学チームを一人ずつ襲っては拷問室に連れていき、台に乗せてひどい拷問をする…と見せかけてあっさり殺してしまいます。すぐやるなら別に連れ去る必要もないのではないか。低予算の悲しさでグロい部分は大体隠されています。宣伝では「殺戮シーンは目を覆いたくなる」とか脅してますが、最初から覆われている親切設計。想像力を膨らませられる人向けの作品かなと思いました。

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