概要
原題:CRYPTO
製作:2019年カナダ
発売:エクリプス
監督:ジョン・スタイルバーグJr
出演:ボー・ナップ/カート・ラッセル/アレクシス・ブレデル/ルーク・ヘムズワース
銀行マンのマーティは大口顧客を逃がしたことで生まれ故郷の地方支社へ左遷されてしまう。そこでマネーロンダリング調査の業務にあたっていたところ、ある画廊の収支報告書に怪しさを感じる。それにはロシアンマフィアの資金洗浄が絡んでいた。
予告編
感想
ビットコインなどの暗号資産をテーマにしたサスペンス。
…ということは全然ありません。
暗号資産ほとんど関係なかった。
なんという詐欺邦題!
…このように、どうしても暗号資産の背後には詐欺師の匂いを感じてしまいます。ブロックチェーン技術自体は画期的なものなのかもしれませんが、うさんくさい連中があまりにも群がりすぎている。例えば、ビットコインはS2Fモデルとかいう理論で2021年中には1BTCが1000万円を超える!乗り遅れるな!と各所でもっともらしく語られていました。
その時は現物ETFが承認されたら少しくらい買ってもいいかなあ…程度には保有も考えていました。が、その後700万をピークに去年は200万円近くまで大暴落。結局これは利上げのせいなんですかね。仮想通貨は国に操作されないのが売りみたいな側面もあったかと思いますが、実際は株よりも金融政策の影響が大きかった。去年円安にならなかったらもっとひどかったんじゃないか。今は多少戻しているようですが、こんなにも価値が変動しまくるものを通貨として使えるとは思えないし、価値の保存手段にも適していません。今のところ投機マネーが跋扈するギャンブル場にしか見えないです。結局のところみんな仮想通貨自体が欲しいのではなく利確した後の法定通貨が欲しいってことですしね。
こんなことを書くと時代についてこれない愚か者扱いされるんでしょうが、マウントゴックスやコインチェック、FTXの壮絶なやらかしを見ていると取引所の安全性、信用度にも疑問しかない。バイナンスも中華系だしなあ。取引所のCMの胡散臭さも尋常ではない。インフルエンサー(笑)が持ち上げまくった草コインがいきなり大暴落した事件もありました。
そういう詐欺コインは論外としても、ドージコインだのステップンだのと有象無象の草コインが乱立しているところを見ると、ビットコインでなければならない理由もよくわからない。半減期で希少性が増すと言われても、持ってない人がいらんと言えばそれまでじゃないのかと。まあ私が今後暗号資産を絶対に買わない!とまではいいませんが、買うとしても現物ETFか米国株の暗号資産銘柄の方がいいかなと思っています。
…というのが私の暗号資産に対する現状認識ですが、これだけ長々書いておいて本編には全く何の関係もないっていう。いきなり盛大に脱線してしまって大変申し訳ございません。
とはいえ本編がつまらないかというとそんなことはなく普通に面白いです。クソマジメな銀行マンがロシアンマフィアのマネロンを行っている画廊を見つけてしまい、それを調べていくうちに狙われて危険な目に…という内容。
ありきたりではありますが、言い換えれば手堅い作りでもある。低予算とはいえ銀行マンの親父にカート・ラッセル、兄貴にルーク・ヘムズワースと有名どころを起用し、ほどよく家族のドラマを盛り込んでもある。106分とやや長尺ながらも退屈はしませんでした。
銀行マンの親父は別に何かするわけでもなく出番もそう多くはないのに、締めはカート・ラッセルのいい笑顔。それだけでなんとなくいい映画だったような余韻を残してくれるので、やっぱり一流の役者は存在感が違うなあ…。と、そんな風に思いました。
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