概要
原題:Silent Room:The MK Ultra Program
製作:2021年アメリカ
配信:Red Strike Pictures
監督:ドリュー・スチュワート
出演:エラン・クウィシンスキー/オスカー・ラレス/ティッパー・オブライエン
レイチェルは政府の邪悪な実験の一環として、真っ白で完全に無音の部屋に閉じ込められることに。感覚を遮断されたことでレイチェルは次第に狂気の渦に飲まれてゆく。一方、実験を執り行う研究者の男トムにはある深い事情があり…
予告編(なし)
↑予告編が無かったのでサムネ用に適当なフリー素材を貼っときました。
感想
アマプラで有料配信中(200円)の謎映画。
あまりにも謎すぎて日本では多分まだ誰も観ていないと思われます。
おそらくこれも自主製作映画なんでしょうが、そこまで安っぽくはなく字幕もわりとちゃんとしている部類で楽しめないこともないです。オチにもしっかり意外性がありますしね。尺は1時間19分とかなり短め。ただ、時系列がけっこういじってあってなんだかわかりにくい部分もあり。低予算自主製作映画ではよくあることですが。
政府の実験で真っ白な部屋に閉じ込められた女性レイチェルが徐々に精神に変調をきたしていく。そして、その実験を主導する男トムにはあるとんでもない過去が…という話。
正直実験パートはあんまり面白くないというか退屈です。白い部屋でレイチェルが幻覚を見るだけなので。まあ、懐かしのシザーマンみたいな殺人鬼がハサミをシャキンシャキンしながら現れたり、「私はシリアルを食べてるぞ!」と盛んに連呼する変なゾンビがレイチェルの足を「カリッ」とリンゴのように齧ったり、彼女がそのゾンビに「ビシッ」と昔の格ゲーみたいな音で蹴りを入れるあたりはちょっと笑えますが。ちなみにこれらは意味のない描写ではなく後に回収されます。
しかし本作の主人公はレイチェルではなく、その実験を行う側の男トムでした。彼がなぜそんな政府の邪悪な実験に加担することになったのか。詐欺師に騙されて落ちるところまで落ちてしまい、仕方なく…という流れなわけですが、その辺のノリがアホらしくて何だか面白い。
ウィルという怪しい男の
「サウスダコタの土地に投資すれば、政府が高く買い上げてくれるから楽に大儲けできるぞ!」
という嘘くさすぎる甘言に速攻で引っかかってしまうトム。その時の会話がこれ。
「投資すればあっという間だ。…車を買えるとしたら何が欲しい?」
「B・M・W!」
「B・M・W!」
「何年か前に同じ質問を受けたよ。何て答えたと思う?君と全く同じさ。でもわかったことがあってね。BMWを欲しがるのは無能な人間だけだ」
「勝者はどうするか。…船を買うのさ」
知らなかった…
BMWを欲しがるのは無能な人間だけだなんて…
しかしこんなクソみたいな詐欺投資話にコロリと引っかかるトムの無能ぶりを見ていると、何だかそんなような気もしてきます。えらい風評被害です。誰も観てないから別にいいか。
「サイレントルーム:MKウルトラプログラム」(Amazon Prime Video)
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