概要
原題:Orphan: First Kill
製作:2022年アメリカ
配給:ハピネットファントム・スタジオ
監督:ウィリアム・ブレント・ベル
出演:イザベル・ファーマン/ジュリア・スタイルズ/ロッシフ・サザーランド/マシュー・アーロン・フィンラン/ヒロ・カナガワ
2007年、精神病院を脱走したリーナ。彼女は成人にも関わらずホルモン異常で小さな子供のような外見であることを利用し、アメリカのオルブライト家で行方不明中の少女エスターに成り代わろうとする。一家は諦め半分だった娘が帰ってきたことを喜び、とりあえずの安寧を得られたかと思われたが…。
予告編
感想
(※前作のネタバレあり、本作のは無し)
2009年の映画「エスター」の続編。
前作は公開当時に観に行ったものの、さすがに昔すぎて細かい内容は失念。どうして14年後の今になって続編なのか。しかし、それにも関わらずエスター役の人は続投しておりビックリです。しかも続編といいつつ前日譚なのでよけいにハードルが高い。大人になっても10歳の子供をやれるとは…いや、子供に見える大人であって本当の子供役ではないんだけども。
平日の昼間なのに大入り満員の劇場にも驚き。外国のホラーとかスリラーを見に来ても大体いつもガラガラなのにこんなの初めてです。何でここまで人気なんだろ。見た目は子供、中身は大人っていうのがウケるのかな? おかげで久しぶりに最前列で観る羽目になりました。目と首がえらく疲れた。
導入は上に書いた通りですが、それ以上の具体的ネタバレはしちゃいけない作品かなと思います。一見ただの幼い少女の姿をしたサイコ殺人鬼が一般家庭に入り込み、事件を起こす…という流れは前作でやってしまっているので、同じことを繰り返しても仕方がない。ということでそこはひとひねり入れてあり、前作とは全く異なる方向性のスリラーになっていて感心させられました。
本筋の感想はそれくらいにとどめておくとして、気になったポイントを一つだけ。前作ではエスターがハトを殺すシーンに衝撃を受けた記憶があるのですが、本作ではエスターの担当カウンセラーがオウムを飼っており、鳥好きとしては何かと不安にさせられます。エスターが自分の正体をごまかすために急にオウムにウザ絡みし始める場面は気が気じゃありませんでした。なんせ前科がありますからねえ。いや時系列的には前作よりも前なんですが。まあ結局はオウムに危害を加えるようなことがなくて良かったです。それよりネズミの方がアレですね。あれだけ愛嬌たっぷりに描いておきながらあんなろくでもないことになるとは…。
コメント
当時テレビでこの映画がスゴイ、と言ってて観てみたら正直あんまり…な内容だったので前作はあれなんですが
岩石氏が関心させられたってんなら観るしかあるまいですな!
前作は正直あんまりでしたかー。ただ前作はエスターの正体がキモでしたが、本作はそこを土台に別なサプライズを用意しているので、エスターのキャラ自体が嫌いでなければ異質な匿名さんのような人でも楽しめる可能性は充分あるかなと思います。
中盤にものすごいどんでん返しがあるなんていう触れ込みを聞いてしまったせいと、まず主人公家族がポンコツすぎてイライラだったのと、
養子を取る取らないのくだりに違和感(今いる2人の実子にすら向き合えてないのに死産だったからって養子とるか?フツー)みたいなまあ…
そういうのも相まってあんまり…という感想だったんですが
土台は前作でも新鮮な気持ちでみてみます!
主人公家族そんなにポンコツでしたっけ?笑
そこまで覚えてないな~…ただ前作のどんでん返し自体は私もそんなにビックリはしませんでしたね。
そういう触れ込みを聞いてしまうと構えてしまいますからね。
まあでもそういうことであれば新作の方は多分大丈夫な気はします。
今回はvsキチガイのお母さんと息子っていう設定があるため、エスター本来の残忍さが負けてましたね(^_^;)
>2023年7月16日 13:57の匿名さん
この前劇場で観たばかりなのにもうアマプラ配信開始とは…
今回は悪vs悪の構図ですが、エスターはもう完全にこっち側になってましたね。
これはファミリーが大した知恵も持たない下種で感情移入も出来ず、
「平和な一家がサイコに」「天使のごとき幼女がサイコに」
「どうでもいいクソガキがサイコに」から外してこられたのが
クレヨンしんちゃんが吹替している初代は今でもたまに見ますが、
相手がこういうタイプならもういいかなとは思いました
「スクリーム 2022」(スクリーム5)はオッサン俳優を1時点にまで
若返らせ出演させるというジャンル的にかつてない映像加工が有るんですが、
そっちのオチ(だけ)は「おおお」という具合でかなり良かったです
これイマイチでしたか?まあエスターの正体が割れてるので
前作ファンが必ずしも気に入るタイプの続編ではないかもしれませんね。
スクリームは遠い昔に1作目を見たことがあるだけなので
2022年版までは手が出なかったなあ…
私が駄目だなと感じたのは、同情出来ないタイプの屑vs屑が続く構図と、
屑も強者でない小物なのでモンスターとしての矮小感が出てきてしまって…
後妻だったら「義理の娘だし」となって分かるんですけど、実の娘であれ?と
そのくせ妹を回想にも出してこなかったし、扱いの重要度自体は低い
初代の耳の不自由な(本当に聞こえない子役)娘は凄かった
どう見ても誰から見ても絶対正義
前日譚というわりに一番気になってた素性が明かされるわけでもないので、
やはりアイスはバニラ、ラーメンは醤油に回帰、シンプルがいいかなという
見てる時は「どう誤魔化してるんだろう」とか、
後で説明されてもわからない撮影技術ではありました
なるほど…私はフィクションにおけるクズも小悪党も大好きだし
屑vs屑だなんてむしろそこは大いに楽しめるポイントでしたが
まあ皆がそういうわけじゃないですよね。
エスターの素性はただ単に元々ヤバイ奴なだけなのか、
もしくはさらなる前日譚のために取っておいてるかですかね。
これ以上の続編はさすがにムリかなとは思いますが。