概要
原題:Memory
製作:2022年アメリカ
配給:ショウゲート
監督:マーティン・キャンベル
出演:リーアム・ニーソン/ガイ・ピアース/モニカ・ベルッチ/ハロルド・トレス/タジ・アトウォル/レイ・フィアロン/レイ・スティーブンソン
殺し屋として長年仕事をしてきたアレックスは、アルツハイマーの発症を機に引退を考えていた。だが雇い主はそれを許さず、彼に新たな仕事を発注する。そのターゲットが幼い少女だと知ったアレックスは仕事を放棄。悪い大人は殺しても、子供を殺そうとする奴らは許さない。その信念に従い、アレックスは組織壊滅に動き出す。
予告編
感想
リーアム・ニーソンの新作アクション?映画。
ついこの前観たばっかりなのにまたかと思いつつ劇場に行ってきましたが、今回は平日昼なのに客入りは良かったです。一体何が違うんだろう。序盤で殺し屋を引退したいと申し出るリーアム・ニーソンが「そんなんダメに決まってんだろ」と拒否られる流れも前回と似ていて笑ってしまいました。
しかし笑えたのはそこだけで、本作は児童売買組織を題材にしておりどえらくマジメな作品になっています。アルツハイマーを発症して色々おぼつかない殺し屋が「子供だけは殺さない」という信念に従って組織に歯向かう…という話ですが、いつものような無敵の男ではなく大したことはできない。悪党どもをちぎっては投げるリーアム・ニーソンを拝むことはできないのです。このいつにも増して地味すぎる作風には若干の肩透かしを食いました。
作品のクオリティ自体は最近のリーアム・ニーソン映画の中ではかなり良い方ではないかと思いますが、いくらなんでも渋すぎて私の趣味には合わなかったかなと。これが午後ローで放送されていたのをたまたま観た、とかなら喜んだでしょうけども。せっかく劇場で観るからには映像的な見せ場、盛り上がるシーンがもうちょっと欲しかったところです。
なんせ一番印象に残ったのが、捜査官に腹を撃たれたリーアム・ニーソンが傷口に酒を振りかけて火を付ける場面でしたからね。消毒のためとはいえあんな景気よく燃え上がっていいのか? そもそもフランベって意味あるの? という疑問もあるし、まだ中盤なのにそんな重傷負っちゃったら今後激しいアクションシーンはないっぽいなと予想がついてしまうガッカリ感も。ただでさえアルツハイマー老人でヨタヨタしてるのにそんな重傷まで負っちゃったら、ねえ…
とはいえ終盤では今までのリーアム・ニーソン映画ではあり得なかった衝撃的展開もあり、それなりには楽しめました。それなりに。地味なうえに114分と長めのせいか途中退席者が4人ぐらい出てましたが。
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