概要
原題:Puppet Shark
製作:2022年アメリカ
発売:コンマビジョン
監督:ケリー・ファミリー
出演:グレイソン・ケリー/チャンス・ケリー/ブレット・ケリー/ダレン・スティーヴンス
超常的な能力をもつ巨大人食いザメの伝説がある湖畔の森を訪れた二人の少年、グレイスとチャンス。二人はキャンプをしながら人食いザメの伝説を語り合うが、背後には怪しげな影が迫っていた……。
(↑コンマビジョンHPより)
予告編
感想
Z級クソサメホームビデオ界の重鎮ブレット・ケリーによる新作クソサメホームビデオ。
今回は「ウィジャシャーク2」に触発されたのか、全編パペット人形劇という暴挙に打って出てきました。
内容そのものはいつものブレット・ケリー作品としか言いようのないダメさ加減ではあります。しかし、ケリー一家総出でパペット人形を操作し声を当てていることで、これまでにない暖かな雰囲気と微笑ましさが生まれています。人形の出来もいいですしね。セサミストリート丸出しなことに目をつぶればね。
ブレットの息子たちであるグレイソンとチャンスは声を聴く限りではまだ幼いようで、そんな小さな子たちがパペット人形遊びをしている様子を映したとなるとこれはもう限りなくホームビデオに近い。人形の操作もセリフの読み方もなかなか上手くて感心させられます。
…が、だからと言ってこれをわざわざ日本語にローカライズしてブルーレイ化して4950Yenという高値で売ってしまうのはいかがなものか。これは明らかに異常事態です。本来であればyoutubeにアップされてるくらいがちょうどいいのではないか。ブレット・ケリーも陰では「ジャップ共はチョロイぜ、サメさえ出てれば何にでも食らいついてくれる」などとほくそ笑んでいるのではないか?
…と言ってもエンドクレジットを見る限りでは予約買いした人は62人しかいませんでした。私を含めて毎回ほぼ同じ名前しか並んでないのがちょっとアレ。客層が固定化されすぎている。っていうか、コンマビジョンのDVDもいい加減邪魔になってくるレベルで増えすぎてきました。別に何回も観るわけじゃないし要らないと言えば要らないんだよな…。Tシャツやパーカーもタンスを圧迫するようになってきたしなあ。
それはそうと内容ですが、オムニバス形式になっています。大半が微笑ましくも心底どうでもいい話ばかりで眠気を催します。が、その中の一編にあの伝説的クソサメ映画「ジュラシック・シャーク」のメイキングをパペット人形劇化したかのような話が混じっています。これだけは興味深い。ブレット・ケリーは何を思ってあんなクソサメ映画を撮ってしまったのか、その謎が今明かされる!
「ジュラシック・シャーク」と言えば、やはりあの森を延々と歩く謎シーン。誰もが気になるアレについて語ってもらえます。それによると、
「なぜかサメ映画には森を歩くシーンがある」
「永遠と思えるほどにね」
…とのこと。なぜかって何だ。そんなもんおめえのサメ映画にしかねえだろ!と突っ込みたくてならないんですが、これはブレット・ケリーの認識では「ファンが求めていることだ」そうです。私が忘れてるだけで他のクソサメ映画でも森を歩いてたでしょうか。たとえそうでも、森を求めた覚えは全くないのですが。まあ、パペット人形を持ったケリー一家が森を延々と練り歩いている様は面白いと言えば面白い。傍から見たらかなり痛い人たちですね。
しかし、
「観てる人も嫌じゃないの?」
「ああ、常にな」
とも言っているので、結局のところ分かっててファンに嫌がらせをしていたようです。これは実にタチが悪い。いや、それともファンが「嫌なシーン」を求めた結果とも言えるのか…?
そして「ジュラシック・シャーク」や「ロスト・ジョーズ」における、湖の浅瀬に巨大メガロドンが出現して人を襲ってしまう矛盾については、ブレット・ケリーはこう述べています。
「いいんだ、誰も気にしない 低予算サメ映画だからね」
作ってる方もそう思ってるんだろうなと感じてはいたものの、こうもハッキリ明言されてしまうとなかなかアレですね。ま、ケリー・ファミリーの作品は黙ってても(一部の)日本人が買ってくれると思うので、これからものびのびと作ってくれればいいなと思います。
「パペットシャーク」(Amazon Prime Video)
コメント
この映画の直後に上映された「サメ男」で本当に森を歩くシーンが出てきたのがクソ笑えました
劇場内も常に笑い声だらけで、こういうクソ映画はやっぱり皆で見るのが精神衛生上良いんだなってなりました笑
映画館で「パペットシャーク」と「えっ?サメ男」を連続鑑賞とな!?
うらやましいような、そうでもないような…
でもこういうのはクソ映画仲間と見た方が楽しいのは間違いないですね、一人だとただの拷問タイムですよ。
そういやサメ男でも森歩いてましたね、忘れてました笑