「エンブリオン」 感想 人喰いエイリアンの山

概要

原題:EMBRYO

製作:2021年チリ

配信:Green Light

監督:パトリシオ・バラダレス

出演:ロミーナペラッツォ/ドミンゴ・グスマン/カロリーナ・エスコバール


地球外生命体の活動拠点と名高い、チリ南部のスノーデビル・マウンテン。ケビンとその恋人イブリンは、現地の森の中でキャンプをしていた。深夜に突如姿をくらませたイブリンは、ケビンによって憔悴しきった姿で発見される。イブリンは夜のうちに謎の生命体に拉致され、その遺伝子を孕まされていた。体内の胚が急速に成長し始めると、イブリンの中の<何か>は、人を喰らうことでしか欲望を満たせなくなる。彼女は欲求に忠実に人を襲いだす。地元の警官ホルケーラは、過去に山で妹が殺害された事件との関連性を疑い、イブリンを追う。スノーデビル・マウンテンの犠牲者は、イブリンやホルケーラの妹だけではなかった。

(↑アマゾン商品ページより)

予告編

感想



チリ南部にあるという地球外生命体の拠点”スノーデビル・マウンテン”でキャンプしていたカップルの女性イブリンに何かが起こり、人間を喰らう化け物になってしまう…という作品。



製作費はわずか7000ドルだそうで、本編の大半はやっすいPOV形式。この手の映画にありがちなことに必要以上にカメラがブレブレで酔ってしまうし、何が起こっているのかもろくに分かりません。いつも思うけど、何かに襲われてパニクっている時はカメラがブレても仕方ないとしても、普通にその辺を観光してたり子供の成長を記録してたりといった普通のホームビデオ的なシーンでもブレブレなのは一体どうしてなんでしょうかね。そんなにも手ブレアピールする必要は全くないと思うんですが。だからPOVは苦手なんですよ。



ただ、だからといって本作に見所がないわけでもなく、特にイブリン役の人の身体の張り方は相当なものです。まず山の中で全裸になって石鹸か何かを体に塗りたくった状態でその辺に倒れているシーンが見るからにキツそう。その後、3人もの人間を喰い殺す場面でもなんか汚いフェイクのハラワタや喉笛に一心不乱にしゃぶりつく演技にはハングリーな役者魂を感じます。いつか報われるといいですね。



その喰われる人々のモツの質感、グロさにはかなり力入ってるし、腐れPOVでわけがわからなくてもとりあえず人喰い映画として観ればそこそこ楽しめる出来栄えとも言えます。時間がもったいなくて私はご飯を食べながら観ようとしていたのですが、けっこう気持ち悪くなって中断してしまいましたからね。血を吐いた洗面所の排水溝を長々映したり、トイレの水を流すところをなぜか長々映したり、モツを喰ってるイブリンを見てゲロを吐く恋人など、とにかくばばっちいシーンが多いので慣れてる人でも食事時に観るのは止めた方が良いと思われます。



「エンブリオン」(Amazon Prime Video)


コメント