概要
原題:My Landlord Wants Me Dead
製作:2023年アメリカ
配信:トランスワールドアソシエイツ
監督:ファーラー・ホワイト
出演:エミリー・ロズリン・ビヤレアル/ロイ・エイブラムソン/ジョーイ・ヘイワース
カレッジを中退し行き場を失ったマディーは、おばの家に転がり込む。自然豊かな田舎の一軒家で充実した日々を送る彼女だったが、おばの留守中、夜中に大きな物音がしたり、誰かの視線を感じたりと、不可解な出来事が次々と起こり始める。マディーは、真相を暴くべく調査を開始する。
(↑アマゾン商品ページより)
予告編
感想
lifetimeのテレビサスペンス劇場。
例によって途方もなくテキトー極まりない作品です。
オープニング、山の中の一軒家で男女が揉めており女性の方が殺されてしまう。
その後、大学をやめたマディーは叔母を頼ってその一軒家へやってきてしばらくそこにひとりで住むことに。だが叔父のポールはそれに乗り気ではなく、仕方なく認めるも「主寝室には絶対に入るな」と釘を刺す。
いくらサスペンス劇場とはいえ、これほどまでに始まった瞬間から何もかも真相見え見えな作品も珍しいです。それであと90分も引っ張るなど正気とは思えません。倒叙ミステリのつもりかなと思ったりもしましたが、どこにもミステリ的なひねりなど存在しないのでどうしようもない。
さらに女性の遺体を寝室のどこに隠してあるのかというと、ベッドのマットレスの下にビニールで包んで置いてあるだけというテキトーさに開いた口が塞がらない。そんな状態で放置しておいたらどう考えても臭いが…。
ポールは「暖房の設定を18℃以上に上げるな」ときつく言ってましたが、そんな程度で腐らずに済むとでもいうのか。その対策のつもりかベッドの下にはラベンダーを敷いてあり、「ポールからラベンダー臭がする…」とマディーが怪しむ伏線があるものの、ラベンダーより腐った死体の方が1億倍臭いだろうと突っ込まざるを得ない。
サスペンス劇場のわりにはキルカウントは多く、冒頭の女性以外に2人ほど殺害されます。それ自体はいいことだけど、やり方が途方もなく雑でビックリします。正対した状況でただそのまま殴り倒すだけとか、ドア越しに布を顔に当てるだけとか。テレビサスペンス劇場も一応サスペンスのはずなのに殺害方法に全くこだわりがない作品ばかりなのは一体なぜなんでしょうか。
そんな本作の見所は、クライマックスでマディーが「これはレイラのうらみ!」「これはケビンのうらみ!」「そしてこれはケイシーのうらみだ!!」などと少年マンガみたいなノリでポールに怒りの三連打を浴びせる場面ですね。そこだけはちょっと笑えてスッキリしました。
「シークレット・オブ・ランドロード 隠された家主の秘密」(Amazon Prime Video)
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