「フロム・ディープ・ウォーター」 感想 BAD CGI Nightmare Shark

概要

原題:From the Depths

製作:2021年アメリカ

配信:トランスワールドアソシエイツ(おそらく)

監督:ホセ・モンテシノス

出演:アンジェリカ・ブリオネス/テラ・ストロング/リズ・フェニング



(↑U-NEXTより)


予告編

感想



itn 配給(?)の新感覚サスペンス・サメ・スリラー。

U-NEXTの紹介文にパンチがありすぎて思わず画像を貼ってしまいました。サメと死んだ姉たちが脅迫してくる物語など聞いたこともありません。



いや、過去には夢の中でサメが襲ってくる「ジョーズ キング・オブ・モンスターズ」(改めて見てもひどすぎる邦題だ)なんてのもありましたが、それともまた一味違う雰囲気。しかしそれでも本作はふざけたクソサメ映画ではなく、極めてシリアスなムードの心理スリラーとなっております。多分。



リズは元恋人と姉をサメの襲撃によって亡くし、サメと姉たちの幻覚を見て苦しむようになる。カウンセリングを受けつつ、理解ある新しい恋人のロベルタに支えられ静養していたが、姉と元恋人の幻覚がロベルタを排除せよと脅迫し始める(サメは脅迫してこない)。



…てな話なんですが、見ている最中「これサメいらないんじゃ?」という疑念がつきまといました。リズは罪悪感に苦しんで姉たちの幻覚を見ており、しかしそこにはもっとフカい経緯があると匂わせての現恋人・ロベルタ排除の要求が来るので、純粋に痴情のもつれ的な人間関係サスペンスに見えるわけです。



リズが彼らを故意に死に追いやった様子だけど、一見無関係なロベルタも何か隠していることがあるのか。そこだけ観ればかなりシリアスだし、ゾンビのような風体の姉と元恋人が脅迫してくるだけで気味が悪い。わざわざクソショボCGサメを使わなくても充分成立する話です。



しかしそんな中リズは水たまりやプールやコップの中、あるいは普通にリビングを浮遊するBAD CGIなサメの幻覚にもビビりまくっている。サメのクオリティが昨今のクソサメ映画基準で見ても非常に低いため、本筋の真面目な描写と噛み合っておらず、笑わせに来てるのか何なのかよく分からなくなります。いや、浮遊するクソサメを真面目に演出するアホがこの世にいるわけがありません。ただの幻覚心理サスペンス・スリラーでは儲からないから適当にサメをデコレーションしてクソサメ映画マニアを釣り上げようとしているだけなのではないか?



…という疑念も驚愕のラスト(笑)によって一応晴れる…が、、、それをやったら何でもありになっちゃうのであまり好きなネタではないんですよね。元々なんでもありな幻覚ばかり見ているので事前に何となく察してはいたものの。まあ映像的には笑えたのでアリということにしておきます。



関係ないけどロベルタ役の人、「テラ・ストロング」って死ぬほど屈強そうでカッコイイ名前だなあ…


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