「エレベーター・ゲーム」 感想 盛り塩 vs 怨霊

概要

原題:Elevator Game

製作:2023年アメリカ

配給:アットエンタテイメント

監督:レベッカ・マッケンドリー

出演:ミーガン・ベスト/ジノ・アナニア/アダム・ハーティグ/ヴェリティ・マークス/アレック・カルロス


都市伝説を検証するYOUTUBERのチームに入ったライアン。彼には是が非でも検証したい都市伝説があった。それは、あるオフィスビルのエレベーターで特定の行動をとると、異世界へと繋がり”5階の女”と呼ばれる怨霊と遭遇するというものだった。


予告編

感想



今年の未体験ゾーンで上映されたホラー映画。

U-NEXTで1,200円で鑑賞。



数か月待っていれば普通のレンタル価格になるのにそんなに急いで観る必要あるのか?と言われれば別にないんですが、都会でしかやっていないマイナー映画をなるべく田舎でも観られるようになってほしいんですよね。そこのスキマに小さくないビジネスチャンスがあると配給側に認識してほしいので、多少お高くても積極的に課金していく所存です。



例えばこの前など「フィスト・オブ・ザ・コンドル」というちょっと変な南米映画の公開が始まったんですが、「これはかなり変だから岩石さんに見てみてほしい」と言ってくれる人がいたのに当然こちらではやっておらず、悲しい思いを味わったりしたので。



それはそれとして本作については、クオリティは手堅く出来てるけど内容的にはものすごいフツーだったなという感想です。



なんせエレベーターで特定の順序の階に行ったり来たりすると霊界につながるなんてのはかなり昔からよくある定番の怪談だし、作中のYOUTUBERが


「エレベーターの中だけで視聴者を飽きさせずに間を持たせられないよ」


と難色を示している通り映像的にもかなり地味です。製作者はそれが分かっていてなぜそんな映画を作ろうとしたのか。



それでも襲ってくる怨霊の演出はかなり張り切っており、毒々しい照明との相乗効果もあってそこそこ楽しめましたが、残酷描写なども含めて非常にマイルドな味付けではあります。インパクトという点では物足りない。そもそもがティーン向けっぽいので私がどうのこうの言っても仕方ないかもしれませんが。



そんな薄い印象の中、一番面白かったのは塩で結界を作れば絶対に霊は近づけないと盛り塩万能説を唱えるマティという男が飲食店に闖入してありったけの塩を強奪する場面ですかね。そこだけ妙にコメディチックな感じでいいキャラだった。というかアメリカ人も塩で魔除けが出来ると思っているとは知りませんでしたね。まあ、西洋のパワー系モンスター怨霊には通じないようですが。




「地縛霊 5階の女」(Amazon Prime Video)

↑ほぼ同じネタの映画が他にもありますね。


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