「ジョーズ MEGAモンスターズ」 感想 ”混乱”と”擬態”を楽しめ

概要

原題:Killer Shark

製作:2023年中国

発売:AMGエンタテインメント

監督:シー・チアン

出演:チョン・チウ・ピン/ファン・ユ・メン/リァン・ジンジン


南の海でキャッキャしていたブルジョワ系若者グループ6人組。しかし、乗っていたお船が岩礁にぶつかり、沈没してしまう。寄る辺なく海上を漂う羽目になったアホ共を、そこに棲む巨大なホホジロザメが襲ってくる。


予告編

感想



中国産のすんげー適当なクソサメ映画。

毎度ながらジャケ絵と邦題のパクリっぷりもアウトすぎる。

「MEGAモンスターズ」と言いつつ普通のサメが一匹出るだけだし!



そんなパチモンDVDを発売しているAMGエンタテインメントさんの仕事ぶりも超絶にテキトーすぎて笑ってしまうレベルです。内容の方はもうありがちなだけで特に語りたくなる要素はほとんど何もなかったので、ここでは主に宣伝の方に突っ込んでいきたいと思います。



まず、U-NEXTの説明にはこうあります。


遺伝子が変異したどう猛な巨大ザメが出現。

全長6m、体重2t、時速56km、さらに人間並みの頭脳を持つ巨大ザメからの決死のサバイバルに終始ハラハラ。


それは誰に教えてもらったスペックなのか?…はまだいいとして、遺伝子とか頭脳に関してはもう本編に全くそんな要素はございません。普通のサメが普通の若者を食べるだけの至極ありきたりな内容でしかないのに、なんでこんな説明文が付いているのか謎。



公式サイトにも同じことが書いてあり、さらに

「姉妹 VS 巨大ザメ 狩られるのはどっちだ!?」

などと記載されていますが、出てくるのは姉妹ではなく姉弟です。



ついでに、アマゾンでは加えてこのように紹介されています。


巨大ザメと姉妹の激闘を描いたモンスター・パニック!

全長6m、体重2t、時速56km。それが、人間並みの頭脳を持ったとき、人間に勝ち目はあるのか?



だから姉妹じゃないし、

激闘ってほど戦ってないし、

大きさも速度も計測してないし、

普通のサメ頭だし、

何一つ合ってない。


さらに、内容だけでなく最大のウリであろう監督さえ実は誰だか分からずに宣伝しているようです。



世界各国で絶賛された「赤い珊瑚礁 オープン・ウォーター」監督最新作!あなたを、再び、恐怖の海底に引きずり込む!

(中略)

世界各国から絶賛されたオーストラリアの名匠アンドリュー・トラウキが、恐怖演出に磨きをかけ新たに贈る、海洋パニック・アクションの登場!



これはさすがにまずくないですかね?


一瞬「え!?あのアンドリュー・トラウキ監督作だったの!?」と驚愕しそうになりましたが、そのすぐ下に「監督・脚本:シー・チアン」と書いてあるっていう。



というか本作の内容がその「赤い珊瑚礁」にかなり似ているんですよね。なので本作を観たAMGエンタテインメントさんがうっかり本作をアンドリュー・トラウキ監督最新作だと勘違いしてもおかしくはないのかもしれませんが…

いや…中国人しか出てない純中国映画でそれはやっぱりおかしいか…



そして極めつけは



スタイル抜群の若手女優が集結!サメ映画史上最もセクシーなヒロインたちの活躍は必見!



こ…この作品の一体どこにそんな人たちが!?

というかこの映画の女子は罪もないデブの頭をビール瓶でぶん殴ってサメに食わせたくらいしか活躍していません。

もしかして「シャーク・プリズン 鮫地獄女囚大脱獄」と間違えているのではないか。



…と思って色々調べてみましたが、どうも、AMGさんはアンドリュー・トラウキ監督作の「ジョーズ・ザ・ファイナル」と混同していたようです。

宣伝文の内容がほぼ一緒だった。



しかしよく見ると完全に一致しているわけではないので、間違えてコピペしちゃったとかそういう話ではなく、確信犯的に使いまわしたと考えられます。



というか「ジョーズ・ザ・ファイナル」だって別にサメが頭良かったわけでも遺伝子改変されてたわけでもないですからね。ここの社員、やる気ないってレベルじゃないのでは…。



そうでなければ、おそらくAMGさんの中ではサメ映画関連の営業はAIが担当しているんじゃないでしょうか。



「ジョーズ・ザ・ファイナル」(Amazon DVD)

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