概要
原題:Deadly Closure
製作:2010年アメリカ
配信:トランスワールドアソシエイツ
監督:アンジェイ・ムロテク
出演:リサ・バルガ/ケネス・マイケル・シュテリングヴェルフ/デビッド・マッキー
元軍人の売れっ子カメラマン・ジャニスは、謎の男達から執拗な嫌がらせを受けていた。それは、かつて両親を殺害したサイコな兄貴の差し金だった。さらに、軍人時代にクウェートで殺害した兵士の遺族がジャニスを付け狙っていることも判明する。二つの敵に狙われたジャニスは…
予告編
感想
今月からアマプラ有料配信開始、
だけど製作は2010年とかなり古いサスペンスアクション。
14年もスルーされてきただけあって、途方もなくひどすぎる作品でした。
いや~…「洋画はあんまりひどい作品は海を渡ってこないから、日本人からすると良い作品ばかりに見える」と言っている人をツイッターで見かけましたが、近年では主にアマプラのおかげで本来海を渡るべきではないクオリティの作品も続々侵入しております。
話の内容も映像的にも、どこを取ってもあまりにツッコミどころ満載すぎて逆にツッコみにくい。やり出すとキリがなさすぎて逐一メモをとらないと追いつかんのです。
軍人時代の描写はごっこ遊びのよう、無駄に間延びした意味のない会話、疑問符しか浮かばないおかしな行動だらけ、どのシーンをとっても「ハァ?」となります。テンポも激悪なので体感時間も死ぬほど永い。我ながらよく最後まで耐えたなと思います。
そんな中でもそれはさすがにアレすぎるだろ…と思った場面をいくつか挙げさせていただくと、まずジャニスがピエロ像の撮影のために何かの倉庫へ入り、サイコ兄貴の手下に襲われるくだり。うっかり相手を返り討ちにしてしまい、殺したと思い込んで逃走。友人に相談すると警官を呼ばれ
「なぜ警察を!?」
と憤る。いや、真っ先に自分で呼びなさいよと。
正当防衛じゃなかったのか?
友人は友人で
「彼は警官だけど友達だから大丈夫よ」
なんで正式に捜査されたくないのかわからん。
被害者なのに秘密裏に葬りたいんでしょうか。
やってきた警官も何か様子がおかしく、現場の血痕をまさかの一舐め。
「ペロ…これはケチャップだ」
お前はコナン君か。いくら血じゃなかったとしても汚いコンクリの床に飛び散ったケチャップなんか普通舐めたくないだろ。
サイコ兄貴の嫌がらせはそれに留まらず、ジャニスと友人がヨットで遊んでいるところをナイフで襲撃させます。が、あまりによわよわすぎてまたしても一瞬で返り討ちにされてしまう。そんなだらしない手下をなじる兄貴のシーンでこれ。
手下「仕方なかった タマを突かれた」
兄貴「傘でだろ!! クソすぎる傘だ!!」
手下「デカい傘だった」
兄貴「黙れ!妹を怖がらせろと言ったんだ!笑わせてどうする!」
視聴者を怖がらせる映画ではないんですかね?
あくまで笑わせる映画と受け取っていいんですかね?
その後は敵地でスパイとバレ、丸3年もみっちり拷問を受けていた恋人が帰ってきてイイ感じになったり、クウェートからテロリストが復讐にやってきて銃持ってるのに正面から突撃したりとテンポ悪いくせに色々詰め込んだ要素が渋滞する中、ヨットを沈められ危機に陥ったと思わせて何の脈絡もなくヘリでにこやかに現れたりとカオスな流れは留まるところを知りません。
そしてついにサイコ兄貴との最終決戦の時が訪れます。
せっかく銃を持って向かい合ってるのに
「武術がうまいらしいな」
の一言でそれを捨て肉弾戦に。
どうでもいいけどこんな一言すら何かじわじわくる言い回しに感じる。
案の定全然うまくなくてヘナヘナした武術(笑)を見せられるし、
エンディングはサイコ兄貴とテロリストの死体を映してぶった切り。
何このヤケクソ感!?
…という具合に酷い作品でしたが、この記事を書いてたら楽しくなってきたので良しとしておきます。
「トゥー・エネミーズ」(Amazon Prime Video)
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