「カルト・ガールズ」 感想 暗黒重金属の黙示録

概要

原題:Cult girls

製作:2019年オーストラリア

配信:トランスワールドアソシエイツ

監督:マーク・バカイティス

出演:ジェーン・バドラー/サーラ・ランバーグ/ディーン・カークライト


1000年以上もの昔からキリスト教と対立しているカルト宗教組織”ゴールデン・パス”教団。だが教団は警察に強制捜査に入られ、教祖ラガナは死亡し崩壊した。それから十数年後、元信者のダリアは教団崩壊時に生き別れた妹ふたりの行方を追っていた。たまたまテレビで見かけたブラックメタルバンドが教団と関係していると気づいたダリアは、バンドのリーダーに接触を図るが…


予告編

感想



オーストラリア製のカルト宗教&ブラックメタル系謎映画。

アマプラ299円。


あらすじを読めば救出ものサスペンスのように見えるんですが、実際は特にサスペンスでもホラーでもスリラーでもない。どうでもいい宗教的儀式をゆっくり流したり、それっぽい教義をダラダラ語るばかりのスローでボンヤリした内容に眠気を抑えられませんでした。


これは監督・脚本のマーク・バカイティスという名前に何かを感じざるを得ない。





(↑imdbのとあるレビューより翻訳引用)



マークバ・カイティスはさておき、主人公ダリアはカルト教団のせいで生き別れた妹たちを探すために教団と関わりがあると思われるブラックメタルバンドのリーダー・モロクに接触します。彼はブラックメタラーらしく極度の人間嫌いから人里離れた森の奥深くにひとりで暮らしているとのこと。しかしモロクは事前にダリアの来訪を察知しており、初対面なのに訳知り顔で妹たちの行方を語り出します。



なぜ彼が森にひとりでいながら全てお見通しなのかと問われると


「カラスに聞いた」


とか何とか。実に無難なブラックメタラー的回答ですね。ところで私はボーカルありの曲が苦手で、とりわけブラックメタルのデスボイスの良さが全く理解不能なため全然知識はないのですが、あの手のバンドは危ないカルト宗教にどっぷりでも全然おかしくないような存在なんですかね。ヤバければヤバいほどファンが喜ぶイメージは何となくありますが。



しかし、本作に出てくるバンド”ソラト”はただ普通に演奏していただけで全然大したパフォーマンスは見せてくれず、期待外れ。客席に硫酸を撒く程度のことくらいはしてくれてもいいのではないか。そういえばこの映画、血が見られなかった気がするなあ。



ほんでダリアは妹たちのその後を聞いた後、なぜか死んだ教祖ガラナ…じゃなくてラガナに乗り移られ、乗ってきた車をかっこよく爆発させて唐突に劇終。妹たちを助けに行く話でも何でもなかったじゃないか。半分以上寝てたとはいえ、何だこりゃとしか言いようのないエンディングでした。



「カルト・ガールズ」(Amazon Prime Video)


コメント